ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

月組新人公演『今夜、ロマンス劇場で』感想 ①

 3/10に行われた月組新人公演『今夜、ロマンス劇場で』が最高すぎて、最高としか言えないな、と深々と頷いては文字にしたためることにしました。
 役作りというか、魂の込め方がひとりひとり凄いんですよね。もう、生きてるんですよ。
 役の人物が、舞台の上にいるんですよ。魂をしっかり吹き込み、丁寧に作りこんでくれた人物たちがあちこち生き生きと動き回るのだから、そりゃ楽しいに決まっているんですけど、本当に「楽しい時間をありがとう」の気持ちでいっぱいです。ありがとう!

 まず、主演の礼華はるくんですよ。ぱるくん〜。もう本当かっこよくなりましたよね。
 本公演のショー 『FULL SWING!』で、垢ぬけた超イケメンになっているのを観たときから心臓を持っていかれたままなのですが、本当にかっこいい。主役に華があるというのは、本当に大切なことだと思うんですよ。
 で、あの長身イケメンなのに、やさしいんだよお芝居が。や〜さしい〜。そりゃ塔子さんも美雪も健司が好きだよ〜。好きになっちゃうよ〜。なんなら伸太郎はじめ助監督たちはみんな健司が大好きだよ〜の説得力がすごすぎました。れいこさんの健司は自分から穴に落っこちるドジ体質で、ぱるくんの健司は巻き込まれ体質のお人よしっぽさという違いが感じ取れて「ヒュ〜! 役作り!」って口笛を吹きたくなりました。
 桜嵐記の新公主演の頃から、「やらなくてはならぬのだ」感が出ていたぱるくんですが、本当頼りになる主演に成長して、安定したお芝居を見ているだけで嬉しいという感情が止まらなかったです。
 素朴な役→老け役→王子役。転換の速さにもしっかりついていっていて、どこまでも君のことを応援するよの気持ちで爆発しました。

 ヒロイン爆誕と言われていた花妃舞音ちゃん、かわいかったですね〜。チャーミングって言葉は彼女のためにあったんだわ。
 拗ねた表情から垣間見える、幼さの残るお姫様。映画の中の存在だった美雪は、人との関わり方なんて知らなくて当たり前で、そういう意味でも、鮮やかな色や美しいものを覚えただけでなく、人との接し方なんてものも健司の隣で覚えて(ラストのナースとの関わり方が大人の女性のソレ)いったんまなと思える、まさに映画の中のお姫様でした。
 老けないお姫様だけれど、健司と一緒にいて、ちゃんと心も微笑み方も成長していくのがラストに向かっていくにつれ泣けて泣けて仕方ない。
 あと、舞音ちゃんの声って物凄く綺麗で可憐ですよね。初めて鉄琴の音を耳にしたときの幼少のときめきを思い出すような、普通の人からは出ない綺麗な声がかわいいお顔から飛び出てくるので、舞音ちゃんを見ていると、「かわいい〜」のが止まらなくなる現象に陥ってしまいます。
 新公ヒロインということで、スカステで役作りを語る姿が映し出されたのですが、芝居に対してとても真摯であり、落ち着きっぷりと明瞭な受け答えがもう百点満点を叩き出していました。いい上級生たちに見守られ、新公のみんなに囲まれ、こうやって素敵な娘役の階段を一歩ずつのぼって行くのを見届けられる奇跡。は〜応援させておくれ〜。

 さてはて俊藤さん役の彩音くん。俊藤龍之介は、スマートな演技が上手すぎるちなつさんの芝居がまさに「後藤龍之介」すぎて、多分一番難しい役だろうな、と思っていました。
 ですが、ちなつさんと違う俊藤さんを形作っていて「アヤオトク〜ン!」ってテンションめちゃくちゃ高まりました。
 彩音くんにも一度、新公主演をしてほしいと望んでいる方々の声をよく耳にしていましたし、私自身もそう思っていました。しかし、彩音くん、スカステで「俊藤さんの役をさせてもらえると思わなかった」「大劇場での新公はとても緊張した」などなど、奥ゆかしく、だけど率直に当時の感情を語ってくれていました。
 新公主演のチャンスが回ってこなかったのは月組ファン一同涙なしには語れないのですが、この舞台度胸が必要な役をすることによって、彩音くん、舞台の真ん中で歌い踊る楽しさを知れたんじゃないかと思います。それって、これから舞台人として生きるうえで一番大切な事だと思うんですよね。
 彩音くんのこと、あのダイナマイトのように輝いて見えました!新公主演をゲットできないと、これからの起用に……と心配なさるファンもいらっしゃるとは思うのですが、思い出してください。月組は、新公主演をしていなくても、からんちゃんやぐっさんややすくんを筆頭に、芝居上手な生徒さんがバリバリ良いお役をもらえる組です。彩音くんが宝塚で輝きたいと思い続けてくれるなら、どんなお役でも応援していきたい所存です。

 次はありちゃん役の七城くんなんですが、これまた大蛇丸って、難しい役だと思うんですよね。コメディのなかでの悪役だけどかわいらしくて愛されキャラ。今までありちゃんが培ってきたものが弾けに弾け、輝き増し増しのこのお役。それを七城くん、よくぞここまで……!と、拍手喝采でした。
 大蛇丸の台詞の抑揚や間の取り方含め、大蛇丸じゃんって思わせる素晴らしさ。ネチネチヌルヌルしている表現力。それでもって大蛇丸様〜と言いたくなるかわいらしさ。本公演の助監督でも、川露でも、綺麗な声だなと思っていたので、歌声も存分に聴けてとっても良かったです。研3でこの吸収力。組替えするありちゃんから吸収できるもの全部吸収するとスカステでおっしゃっていたのですが、なんかもう、新公最高学年になったときはどうなってしまうのだろうと楽しみすぎるんですよね。大蛇丸様、ヌルヌルネチネチかわいくて様になっていました。ファンです!

 風間さん演じる山中伸太郎役は真弘蓮くんだったわけですが。もう本っっっ当にうまいんですよね。生徒とか新公とか取っ払っちゃううまさ。桜嵐記の新公で後醍醐天皇を演じたときからその只者じゃない演技の上手さに震えていたのですが、もう本当、登場してくれたら舞台が引き締まる引き締まる。そしてこれまた、お芝居だけじゃなく歌もダンスも上手いからさ〜どうすりゃいいの??? って戸惑うほど上手い。あの風間さんに負けず劣らず上手いなんてヤバすぎるじゃないですか。
 今回、塔子さん演じる結愛かれんちゃんの帽子が飛んじゃうアクシデントがあったのですが、それをさり気無く拾った真弘くん。「そうなんだよ! 伸太郎が拾うことによって、舞台裏での塔子との物語が広がるよね! 判断力まで優秀〜!」と、はしゃいでしまいました。真弘くんのあふれんばかりの熱い演技最高でした。

 そして帽子を拾われた塔子さん演じる結愛かれんちゃん。結愛かれんちゃんのこと、みんな大好きじゃないですか。あの肩を抜くようなダンスに、妖艶さ、嫌味のないぶりっこと愛嬌。
 そんな結愛かれんちゃんが清楚なお様役ってかなり新鮮だったわけなんですけど、これまた「かわい〜」って声に出ましたよね。
 本役のみちるちゃんもベリベリキュートで超かわいいし仕事出来て塔子さん最高!って思わせてくださるんですけど、結愛かれんちゃんも最高な塔子さんでした。
 一星慧くんがパパ役だったわけなんですが、親ばかっぷりが炸裂していました。結愛かれんちゃん演じる塔子さんは昔、お父さんのことを「お父さん」じゃなくて「パパ」って呼んでいただろうなというのが見ていて伝わってきて、そんなふうに「パパ」「パパ」言ってもらえたら、親バカにもなるよ〜一星くん分かる〜って共感してました。塔子さん、伸太郎とお幸せに!

 六人の感想を並べただけで、読みにくい長さになってしまいました。ので、また後日続きを書こうと思います。
 もうね、月組下級生の魅力について思う存分語らせてほしい。とくに槙照斗くんの警官役なんかがもう大優勝だったことについて語らせてほしい〜月組について語るの楽しい〜感想ってこうやって文字に起こすとこんなに楽しいんだなって、今までしてこなかったことを後悔しています。

 はあ〜新公とってもとってもたのしかったですね!

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