スカステ放送時に録画した『LOVE AND ALL THAT JAZZ』を毎日、中毒のようにリピートしている。（もう少しで四夜連続になる）
画面越しではあるのだが、本公演の風間さんの歌を聴いていると、生で観たときと同じように、心の奥の方が熱くなる。だから、わたしは宣伝にきた。
今回は、「後生だから『LOVE AND ALL THAT JAZZ』を見てください」というわたしのお願い記事である。
まずはじめに、宝塚の沼に深く深く入り込むと、ジェンヌさんだけではなく、演出家の先生のファンにまでなるのはヅカあるあるである。
昨今、ファンからだけではなくジェンヌさんからの支持も高い上田久美子先生、『龍の宮』『冬霞』で名を馳せた指田先生も、かなり人気の演出家になっている。(だって作品を観た後の余韻が凄いんだもん)
もちろん小池先生、生田先生、小柳先生、岡田先生、などなど、他の演出家の先生の作品で素晴らしいものが何十作と宝塚の世界には存在するし、良い作品の定義は人それぞれである。
そして、好きな演出家の作品なら、組問わず、主演問わず観てみたいと思うのも宝塚好きあるあるである。（だって、純粋に話が面白いんだもの）
だからこそ、自分の応援している組や生徒さんに、そういう作品が当たるととても嬉しい。それは、作品と共に、生徒の力をより多くの人に「見つけてもらえる」からである。
話が面白いのか、じゃあ見てみようかな、と。
それが例え生観劇ではなくても、スカステ観劇に繋がるのなら、そこで、その舞台に出演していた誰かのファンになるかもしれない。素敵なジェンヌさんだな、と目に留まるかもしれない。こんなに歌やダンスが上手い子なんだなと発見してもらえるかもしれない。
とにかく、「見てもらえること」は宝塚において非常に大事なことである。
だから、お願いしに来ました。
まだ観たことない人はスカステで4月より放送となっている『LOVE AND ALL THAT JAZZ』を録画して〜！ と。
わたしは銀二貫やマスカレなど、谷先生が演出する作品が結構好きなのですが、今作は、「緻密な物語が好きな人には批判をくらいそうなくらい物語の展開が速く大きい」作品です。
だから、「このときの伏線がこうで〜」とか「物語が完璧すぎる」とは話題にならない。ですが、この作品、観たらとてつもなく引き込まれるんです。吸引力の凄まじい作品。
なぜなら、「これぞ生徒の力を見る公演」だからです。
何を隠そう、誰も隠していないけれど、これはあの風間柚乃さんのバウホール初主演の公演でして。
１０月の秋の頃、観終わった後に一番に何を言いたかったかと申しますと、「谷先生は風間さんに分厚い信頼を寄せているんだな」ということですよ。そしてその信頼に風間さんはばっちりがっちり応えている。
この物語をざっくり説明いたしますと、「戦時下、人種の違いに苦しむ人々がいる。そんな中、ジャズという音楽で人の心を動かすルーカスという男がいた」です。
とにかく風間さんが歌う歌う。望海さんか？ ってくらいには歌う歌う歌う。「歌ってほしいな〜」なんて考える暇もなく歌ってくれる。しかもどれもが圧巻の歌声であり、風間さんの芝居の間の良さがなければ白けるような歌いだしが多々ある。それだけに留まらず、フィナーレなんかになると、風間さんはお洒落なアレンジをきかせてくるし、専科の汝鳥さんと同期みたいに舞台に立っている。
もうね、風間柚乃さんが凄いのなんて宝塚を好きな人たちの常識ではあるんですけど、この公演は「こんなふうに風間柚乃はすごいんだぜ」を惜しみなく見せてくれる、魅力大爆発公演となっているんです。（谷先生ありがとう！）
これぞ、生徒の力を見る公演。れこうみちなありの主要メンバーが『川霧/DC』出演中の、若手が大活躍する本公演。（『川霧/DC』ももちろん最高だった）
先述したとおり、はじまりから終わりまで風間さんは何もかもすべてがすごいし、ヒロインのおはねちゃんの震える演技やこれでもかという美声を聴けるし、からんちゃんのキレキレダンスは観れるし、全員が役代わりしつつフル稼働している。
やすくんと蘭くんの上手すぎる芝居場面とか、ぎりぎりと彩音くんの居るだけで絵になる感じとか、ぱるくんてらくん一星くん隊員服似合いすぎ問題とか、もうこの公演は語り尽くせないほどいいところがある。
美海そらちゃんのダンスとか一乃凛ちゃんの歌声とかを知らない人がまだまだこの世にはたくさんいるのかと思うと歯ぎしりしそうになる。
知ってほしい。この素晴らしき月組の下級生たちを知ってほしい。真弘蓮くんの芝居とか上手すぎてやばいんですよ。彩路くんの声色とか蓮さんの弟子なん？？？ってくらい通るんですよ。
そういうの知ってほしいよ〜。羽音みかちゃんとか朝香ゆららちゃんとか和真あさ乃くんとか全員のことスカステ加入しているいろんな人に知ってほしいよ〜。
知ってほしすぎて歯を食いしばりながらこの記事を書くことしか出来ないし、月組生たちの魅力を伝えるためにももう少し文章が上手になりたい。
「重たい物語はちょっと……」とか、「いや、時間が無くて……」という方も、「どうかフィナーレの『SING! SING! SING!』だけでも！」
最高の『SING! SING! SING!』がそこにあるから！
物語のテーマは重たくても、心が熱くなるような生徒たちの力がそこにはあるから！
後生です。見てください。
宣言通りばりばり宣伝にはなりましたが、今作、スカステ4月の放送日は4/7 4/10 4/12 4/18 4/27のあと5回！
そしてなんと、5月に放送がナイッ！
ありちゃんが組替え（本当に寂しい）することにより、月組の三番手となる実力派男役風間柚乃さん。彼女のバウ初主演を、若手月組生たちの活躍を、どうか画面越しにご覧いただけたら幸いです。
