ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

月組退団者3人の娘役について


 本日、 月組グレート・ギャツビー』は集合日でした。月組配属の108期生がハードスケジュールになるので、せめて明日かなと思っていたのですが、集合日は今日5月31日でした。


 なぜわかるのかといえば、今日は退団者の発表があったからです。(トップコンビ以外の退団者は集合日に発表されます)


 ロマ劇は退団者が一名だったこともあり、何名かの退団は確実にあるのだろうなと覚悟していたのですが、大好きな三人の名前があったことに、はらはらと涙が出てきました。


 集合日は毎回覚悟がいるのですが、どれだけ覚悟しても悲しいものは悲しくてですね。

 しかも今回、 グレートギャツビーは絶対に役が少ないので、 「小池先生頼む頼む頼む」 の気持ちが強まるばかりです……。(小池先生頼みます)


 じゃあその退団者3名は誰なのかと言えば


・現月組副組長である夏月都さん

・トップスター月城かなとさんと月組唯一の同期である晴音アキさん

月組 101期から初の退団者となる佳乃百合香さん


 以上三名なのですが。


 大好きな月組娘役三人の退団に、ぼろぼろぼろぼろ泣きました。 みんな大好きなので本当に寂しくて寂しくて。(月組生全員が好きすぎて誰が退団しても大泣きしてしまいます)


 だけれど泣いたと同時に、どこかで納得する自分もいました。 月組を追っている女としては、昨今の彼女たちの充実っぷりをこれでもかとばかりに知っているので、 「これでもう満足だ」と思える瞬間があったんだな、と目を伏せてしまいます。(また、頼もしい娘役が月組にはたくさんいるので、これからの月組を任せられるという安心感もあったのかなと思います)


 その瞬間がいつなのか、 こちらがどれだけ予測しても、その気持ちは彼女たち自身だけのものなので、ここからは三名に感謝の気持ちを込め、大好きな役を発表させていただきたいと思います。



 まず夏月さんは、 娘役としては月組最上級生なのにも関わらず 「あの可愛い人は」 「あの綺麗な人は」 とオペラグラスをかざした先にいるような、 容姿からとても目を惹かれる方です。

 しかし夏月さんの魅力はやはりお芝居。 悪気のない嫌な役や、 心あたたかい役まで、 本当に細部まで上手で、芝居の月組の舞台の土台を完成させてくれるような方でした。

 配属から長い期間ずっと月組にいてくださって、 芝居の上手さからたくさんの重要な役を任されてきた夏月さん。その中からひとつの役を選ぶのはとても難しいのですが、とても悩むのですが、

 個人的には『桜嵐記』 の弁内侍の老年役を選ばせていただきたいです。


 昔の話を聞いた後、長生きした自分が不意に見上げた木に、 思い出と同じような、美しい桜の花が見えるというシーンがあるのですが、 あそこは本当に、鳥肌が立つくらい感動して、感動しすぎて客席でも円盤でも大号泣してしまいます。
  「あの花」 というたった四文字を夏月さんが心を込めて発するだけで、 切なくなるような愛しくなるような、そういう感情にさせられます。

 夏月さんの名演技が、 本当に本当に大好きです。 そして、副組長として月組を支えてくださり本当にありがとうございました。(グレート・ギャツビー千秋楽までどうぞよろしくお願いいたします)





 晴音アキさんは、配属されてからずっと、劇中で歌う役が多かった印象です。 先日のブエノスでもその歌声でわたしたちを物語へ誘ってくれた晴音さん。 何度もエトワールを経験しており、姉御肌な役がとてもお似合いで。 だけれどやはり、幸せがつかめない役での印象がとても強いです。

 そんな晴音さんの中で一番好きな役は『1789』のソレーヌです。

 主人公の妹という役どころなのですが、退廃的な悲壮感をまといながら痛々しく大熱唱するナンバーに心打たれたことはずっと忘れません。

 下級生の頃は勿論、上級生娘役になってからの活躍は目覚ましく、そしてどれも本当に素晴らしく、(これだけの充実感溢れるたくさんの役を、 十二分に期待に応え続けたのならば、退団を決意するのも致し方ないな) と思いました。 晴音さんの歌声がギャツビーでも聴けることを祈っています。




 そして、今回の退団発表で一番驚いたのが佳乃百合香さんです。
 先日、スカステの新番組の鳳月さん回に出演したばかりなので、そのとき佳乃さんを知った方もたくさんいるのではないかと思うと、勿体ない気もしたのですが、 101期である彼女はロマンス劇場で新人公演をやりきったこともあり、 退団を決意したのかなあと涙ながらに思いました。

 佳乃さんは本人同様、声が本当にチャーミングな方なのですが、 そんな彼女が演じてきた役の中で個人的に一番好きなのは『川霧の橋』 のお咲ちゃんです。

 喋るといちいち可愛らしくて、そしてなにより娘役にぴったりな高くて聞き取りやすい声に、 「声だけで覚えてもらえるジェンヌさんだ」と思うほど、 彼女の声が本当に大好きでした。
 これからも芝居の月組で重宝したい声だったのでとても悲しいのですが、彼女の決断を涙ながらに尊重したいと思います。




 好きな役がまだまだまだまだたくさんある月組三人の娘役の退団は、本当にとても寂しくて悲しくて、また新たな月組になるのだな、とぼんやり思ってしますのですが、彼女たちが笑顔で大階段を降りることが出来るよう、 ファンとして最後の日までしっかり応援していきたいと思います。(3名とも集合日付け退団ではなかったのが唯一の救いです)




 なんだかとても物分かりのいい人間のように語ったのですが、本当は「3人とも退団しないで〜」と泣き喚きながら駄々をこねたいです。貸切でも先着でもチケットをゲットしてきましたが、一般でもギャツビーチケットを増やそうと思います。



 本当に寂しくてめそめそしてしまうのですが、退団を決意した彼女たちが気持ちよく宝塚とお別れ出来るように、どうか『グレート・ギャツビー』が東京千秋楽まで1日も止まることなく上演出来ますように。



 大好きな月組娘役3名が、美しく、華やかに、そして楽しそうに最後の舞台に立てることを心の底から願っています。



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