ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

月組公演『FULL SWING!』感想


 円盤の発売日(6月30日)も決定し、全ツでの公演も決定した『FULL SWING!』について、今さら感想を書こうと思いました。
 タイムラグがありすぎなのですが、円盤発売も全ツで再演も嬉しすぎて最近毎日頭の中がフルスイングしているので、感想というより「FULL SWING!のここが好き〜」をつらつら記しておこうと思います。



 本作は、トップスターのせり上がりというヅカファンにはたまらない登場の仕方で、月組トップスター月城かなとさんが現れます。それから、先ほどロマ劇の健司をやっていたとは思えないほどの声量で「マーーー!」を叫んでくれます。(好き〜ってなります)


  劇場を包むかのような大きな歌声が響き渡るんですが、月城さんの声が好きな人間(わたし)には、もうここだけでチケットの元が取れます。月城さんの声の圧に(ショーが始まる〜)と、心の中が熱を帯び始めるのですが、そこでやってくる鳳月さん・暁さん・風間さん。

 4人はいつめん、と風間さんがスカステ番組内でおっしゃっていたのですが、暁さんの組み替え発表があってからは(この4人が今回で解散なの勿体無い〜〜)と思いながら観てました。
 一般人が着たら目も当てられない金ピカ銀ピカトレンチコートを着こなす4人、最高に男役してて最高です。



 そして、ここから一気にジャズの世界です。

 ここから、もうずっとジャズの世界なんですけど、お披露目でこんなジャズが似合うトップコンビがおるんかってくらいには完成されていて月組に永遠の愛を誓いました。


 風間さん暁さん鳳月さんの銀橋歌いつぎがあるのですが、「ベテラントップスターばかりが出てくる隙の無い布陣」と言う感じで、れこうみと今の月組体制で三木先生が本格的なジャズショーをつくろうやらせようと思ったのに観れば観るほど納得がいきましたね。(納得がいきました)


 しかしながらこの主題歌が激ムズであり拍手も激ムズの極みだったのですが、途中から拍手の先導をしてくれるようになったユノ・カザマ先輩にはみんな一生ついていくと思います。(激ムズ拍手が揃うようになった時はめちゃくちゃ感動しました)


 全員がはけたあと、銀橋で月城さんと海乃さんが手を繋いでフレネシーラブラブするんですけれど、大人っぽいふたりが手を繋いで銀橋を歩くっていうのが本当に有難く素晴らしい瞬間でした。うつくしい二人がたのしそうに銀橋で愛を語り合っている様を眺めさせてくれるその時間、ショーのれこうみ場面の中で個人的には一番好きです。元旦から年末までの幸せを確信したくらいには幸せを浴びれるシーンです。

 そしてこの場面は最後月城さんが海乃さんをバックハグしながら二階席に向けてウインクしてくれる流れがあるのですが、このウインクをオペラグラスでいつもゲットしていたのは良き思い出です。



 砂漠(ノマド)の場面は最初観たとき私の足りない頭ではシチュエーションがわからなかったのですが(ポンコツなので)、ナウオンで暁さんと風間さんが懇切丁寧に説明してくれたことにより、(ここは水を、ここでは女を求めていて、ここでありちゃんは神となり龍になるのか……おだちんも龍の一部なの強すぎる龍が完成しすぎでは???)と、物語を理解することが出来ました。

 コンセプトを理解出来ていなくても、暁さん中心に下級生(三木先生の中では夢奈さんすらまだ下級生扱いという衝撃事実)が踊り狂うのはとても見ごたえがあります。
 あと、月組生に夢中で初見では気づかなかったけれど、舞台が土色の光だったり、綺麗な雨が降っていたりするし、金ピカの衣装で一瞬出てくれる天紫さんは美女すぎるんですよね。(ここの場面が全ツでどうなるのか一番気になったりしています)



 次は、スカステニュースでまったく映らなかったけれど、なんとか版権を獲得したジゴロの場面。

 鳳月さんの相手役をするのが晴音さんというナイスチョイスに加え、鳳月さんが引きつれる美女たちが、天紫さん蘭世さん羽音さんという長身月娘たちなの大正解すぎるんですよね。全員が超良い女たちで見惚れていると、記者としていっぱい出てくる月組メンバーを見逃すからワタシコマル……ってなってました。記者たち日によって髪型変えたりするし小芝居してくれるから目が足りない〜ってなります。

 鳳月さんがミラーボールを蹴ったら月組生がウェーイ!ってお洒落に出てきてくれるんですけれど、またしても誰を観たらいいのか迷うんですね。(迷う〜)
 しかしわたしはこういう時、いつも千海さんと結愛さんに勝手に視線を奪われるし、今回からは礼華さんにも視線を奪われていました。(目が10個は必要な場面でした)




 ジャンゴ(カフェ)の場面は肩掛け軍服着て生まれてきたんか? って訊きたくなるくらいには軍服がお似合いで軍服がよく馴染みその軍服姿に命を捧げたくなるほど軍服がお似合いの月城さんが出てきます。軍服軍服言ってたらダルレークが観たくなるけれど、みんなもれいこさんの軍服が大好きだと思います。


 その後、「ジャンゴ!」って光月組長がうれしそうに声を張ってくれるんですけど、この場面の何が良いって、組長と海乃さんはじめ、出ている人みんな(男も女も)月城ジャンゴが好きで、月城ジャンゴにアピールするところなんですよ。酔いどれ夢奈さんと蓮さんとか、最高ボイス白雪さんとか、月城ジャンゴが好きすぎる海乃さんとか、英さんとキレキレに踊りつつも月城ジャンゴにアピールする結愛さんが拝めます。

 余談なんですが、このあたりで皆気づくんですよね。「夢奈さん英さん礼華さん彩音さん、どの場面にも出てない???」という震えるような事実に、気づいてしまうんですよね。(初見時はめちゃくちゃびっくりしました)


 しかし、何はともあれ、ショーなんだけれど芝居心を大切にしている月組生たちのストップモーションはここでもすごいし、海乃さんが最後迫真の演技で泣きそうだから、わたしもロマ劇か? ってくらいには泣きそうになる場面です。



 ジャンゴの場面が終わったら、この間新公を卒業したとは思えない貫禄の風間さんが銀橋の真ん中に、月組生をずらりと引き連れて立っています。ここはチョンパになっているのですが、はちゃめちゃ美しい色合いの衣装で、美しいジェンヌさんがズラリと急に現れる時間は何度見ても飽きが来ないです。

 風間さんタイムは留まることを知らず、次は千海さんと佳城さん、晴音さんと天紫さんを引き連れるという凄技を繰り広げるんですね。100期男役の中での風間さんの頼りになりすぎる度合がえげつなさすぎて、「もうトップスターじゃん」の感想になります。


 そしたら今度は、暁さんがトップスターみたいに出てくるんですね。YOU! YOU! YOU!のどれかで指差しがもらえるという暁さんの大判振る舞い。しかも若手男役ゾロゾロ引き連れて出てくるのが本当にかっこいいんですよ。

 さらにそこから鳳月さんが娘引き連れて出て来てくれるんですが、こちらもトップスターみたいに出てくるんですね。もう何人目のトップスターなのか分からなくなってくるほどトップスターはかりが月組生を引き連れて登場してくるので見ごたえしかないんですよ。


 そんなトップスター 3連発のあとに、本家本元・現月組トップスター月城かなと様が誰より格好良く麗しく登場されるんですよ。えげつないオーラとえげつないかっこよさで出てきてくださるし、美しくて可憐すぎるトップ娘役海乃美月様を引き連れて出てきてくださる。歌う月城さんと踊る海乃さんのどちらかが選べないほどどちらも最高なので、ここで時が止まることを願いましたね。(本当に大好きな場面です)


 中詰めマイウェイはあえて振付のない、月組生それぞれの気持ちと連動した「みんな違ってみんな良い」の気持ちのこもった場面なのですけど、長年月組を観てきた中で一番「誰を観よう」と迷う場面でもありました。(全員が輝きに輝いていて私はいつも泣いていました)

 個人的に、このショーの中で一番衣装も好きなので、しかし版権がゲットできなかった場面でもあるので、さて全ツではどうするのだろう、と気になっています。(マイウェイは見たいけれど、円盤に収録できる何かであってほしい葛藤)



 マイウェイに感動した後は、月城さん曰く「お代わり場面」がやってきます。鳳月さん・暁さん・風間さんが銀橋に残ってくれるんですが、三人とも洒落ていて、けれど魅せ方が三者三様で、指の先っぽまでかっこいいです。(そしてここでは千秋楽に暁さんへのサプライズなんかもある場面で本当に最高です)



 またガラッと変わったマフィア場面では、月城さんが隠れる気のない白いダブルスーツで出てきます。煙草も吹かしちゃうんですが、鳳月さんは「このなかなか歌い始めない感じが宝塚を観ているって感じで好き」らしいので三木先生は多分鳳月さんのためにこの場面を用意したんだと思います。
 ここでも若手メンバーが何度目の登場だというくらいには登場して踊ってくれます。(みんなの体力お化けに感心しつつ、少し心配もしました)


 次は、白雪さん晴音さん夢奈さん蓮さん(途中から代役で佳城さん)という隙の無い銀橋(月組にはいつも隙が無い)と天紫さん・白河さん・羽龍さん(途中から代役として羽音さん)さらには彩さんの怒涛の銀橋ラッシュがあり、そして暁さんがぐるぐる回ってくれるし歌ってくれるし気づいたらロケットが始まっているという。(ピックアップ四人のダンス最高でしたね)



 そしたらみんな大好き月組のフィナーレですよ。月組のフィナーレって大人っぽくて酒落てて全員の揃ったダンスが芸術なんですよ。(月組の統一感ある団体芸が大好きです)



 娘役に囲まれるの大好きな月城さんが娘役に囲まれながら歌い踊った後、男役が出てきてくれるんですが、全員の揃い方がもう素敵すぎてですね。
 今回、しゃがみながら髪を撫でつけながら顔と上半身をあげていく振りがあるんですけれど、そこが色っぽくてとてもかっこよいのですわ。お披露目公演とは思えないほどの熟成された香りが漂っていました。(あと彩音さんと礼華さんの101期最高シンメのイケイケ具合は生涯語り継いでいきたいです)



 フィナーレで浴びる鳳月さんの歌ほどセクシーなものはないですし、暁さんと風間さんが「大好き」と豪語する、れこちなの絡みは毎回絡み方を変えてくるので油断も隙も無いですし、みんながそれをどんな表情で見つめているかを見るのが好きだったので、目玉を必死で動かしましたね。(動体視力が上がった気がします)


 激ヤバフィナーレからの三組デュエダン。これがまたいいんですよね。目が足りなくて一瞬で終わります。月城さんと海乃さんのお披露目なのにトリプルデュエダンは酷いという意見もめちゃ理解したのですが、れこうみ甘々デュエダンは博多座のドリチェに収録されているので、わたしはすぐにトリプルデュエダンの虜になりました。(博多座ドリチェは衣装と芝居と歌含めて本気で史上最強のデュエダンだと思います)



 トリプルデュエダン、三者三様最高〜、って語彙が溶けだしたら、れこうみはもう銀橋にきているし、そのときの月城さんと海乃さんの表情がまあ〜素晴らしくて。表情で愛を物語ってくれる天才たちっているんだ……になります。(ロ半開きであんなにかっこいい月城さんは凄い)



 フィナーレデュエダンで高まりに高まっていたら、「今からパレードでぇーす!」って勢いで史上最強のエトワール風間さんが登場します。


 白河さんと咲彩さん(本役は羽龍さん)を引き連れて登場するのですが、なぜ風間さんは喉を痛めることなくあんなデカデカボイスで最高のこぶしを利かせられるのか。
 天才の所業すぎてもはや圧倒されるのですが、あんなに元気をくれるエトワールを浴びたのは生まれてはじめてでした。(今日も風間は絶好調だ〜と言っていたれいこさんが脳裏を過る)

 風間さんのパワーにより白河さんと咲彩さんのパワーが東京大千穐楽で大爆発してたの、本当に最高の相乗効果でした。



 このムッズカシイ激ムズ主題歌を歌いこなす月組生ベリベリサイキョーだし、パレードもめちゃくちゃ楽しくて、本当に最強最高のお洒落ショーでした。全場面観れば観るほど大好きになるので円盤で見続けたら今以上に好きになるんだと思います。


 月組はお芝居で端の端の端まで見たくなるけど、それはショーに関しても同じであると改めて認識しました。


 これをようやっと円盤で再生できるの嬉しいですし、全ツで観れるの嬉しいですし、全ツでは最下級生まで大大大活躍の爆踊りが観れそうで、今からワクワクしています。


 マイウェイの版権だけは残念だったのですが、この最高ショーに最高お芝居ロマンス劇場がセットのBlu-ray&DVD&CDは、6月30日発売ですので良ければ購入して、魂のフルスゥイ〜ングを浴びて頂けたら幸いです。



 さて、大好きな『FULL SWING!』が、全ツバージョンとしてどんなふうに生まれ変わるのか、今からとっっっても楽しみですし、必死で全ツチケット確保に挑みたいと思います。



 タイムラグのある感想を最後までお読みいただきありがとうございました。円盤、とっても楽しみです!


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