ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

宙組に配属される男役たちへの憂慮

 1998年1月1日に創設された宙組も、創設されてから25年が経ちます。

 新しい組と言われてきた宙組も、今や宝塚を支える大事な大事な5本柱の1本です。(専科も合わせたら6本柱ですね)


 改めて、25年って、すごいですよね。 人間でいえば、おぎゃあと生まれた赤ちゃんがもう既に結婚しているかもしれない年数です。

 創設されてから、あっという間に月日が流れた宙組ですが、振り返ると、 なんだかとてもやるせない気持ちになることもあります。


 なぜかと申しますと、 宙組に配属された男役の中で、 トップになったのは早霧せいなさん (雪組トップスター) ただおひとりだけだからです。

  宙組は生え抜き(最初に配属された組から組み替えしていないこと)トップが出ない以前に、宙組出身者のトップスターはたった一人しか存在していないこの事実。


 (※ちなみに宙組出身のトップ娘役は「星組で遠野さん」「花組で花乃さん」「宙→花組で星風さん」の三名です)



 じゃあ25年の歴史の中で、 宙組トップスターになった方々は誰なんだい? と訊かれますと、以下8名の方々です。



 1 姿月あさとさん (花組出身)

 2 和央ようかさん (雪組出身)

 3 貴城けいさん (雪組出身)

 4 大和悠河さん (月組出身)

 5 大空祐飛さん (月組出身)

 6 凰稀かなめさん(雪組出身)

 7 朝夏まなとさん (花組出身)

 8 真風涼帆 さん (星組出身)




 皆様それはそれは素敵なトップスター様たちなのですが、出身はすべて他組です。



 最初は仕方ないというか、当たり前だと思うんですよ。 なんせ宙組が出来たのは1998年からなので。 それ以降に 「宙組配属」 された方でなければ、宙組出身者にはならないからです。


 けれどですね。 25年という月日が流れたんですね。 25年です。 おぎゃあという赤ん坊が結婚しているかもしれない年月です。

 その間、宙組出身者で、トップスターになれたのが早霧せいなさん一人だけというのが、なんともやるせないです。もちろんトップスターはそんなに簡単になれるものではないことが前提ですけれど、あまりに少なく感じます。



 待望の生え抜きトップは尚のこと、他組でのトップにすらなかなか就かせてもらえない。
 花組から宙組までの創設順に何かしらの 「格の違い」 が宝塚内部であるのかないのかは分かりませんが、こうもあからさまに宙組出身者のトップが出ないと、長年見守ってきている身としては、少々やるせない気持ちにもなります。


 例えばこれから10年経っても同じような状態なのならば、宙組に配属された際の生徒さんのモチベーションが心配になってきます。(みんながみんなはトップを狙っていないとしても、です)



 最近では、愛月さんのトップを望んでいた方。 また、 現在も桜木さんをはじめ和希さんや瑠風さんなどの「宙組出身のトップスター」 を待っている方はたくさんいらっしゃると思います。 (宙組が初観劇の組であり、親のような組だという方々も増えてきたはずなので)


 恐らく次の宙組トップスターは芹香さん (星組出身) ですし、 それが嫌なのではない(むしろ長年の夢のようにとても嬉しい)のですけれど、 「宙組出身の男役にももっとチャンスが回ってきたらな〜」と、『カルト・ワイン』初日を前に改めて思った次第です。




 宙組の人事が下手なのか、これは仕方のないことなのかは永遠に謎のままですが、 「宝塚はひとつ」という言葉が本当であるように、どの組の出身者にも同じだけのチャンスがきちんと存在することを願います。(トップスターになることが全てではないけれど、それを目指して入団された方もいらっしゃると思うので)


 また、4組それぞれの出身トップのエキスを浴びて、 今の素敵な宙組があるのも事実なので、これからも他組の良さを吸引しつつ、宙組に配属された男役たちのモチベーションも上がるような出来事が、今後あり続けたらいいなと思います。




 『カルト・ワイン』初日を前に少しだけやるせない気持ちをお話しましたが、本作において、桜木さんや瑠風さんを中心とする宙組出身のみなさんのパワーが、たくさんの人に届けば良いなと思いました。そして、これからのチャンスに繋がっていくことを願います。




 改めまして、『カルト・ワイン』初日(6月17日)が無事に幕開きますように。観劇日および、宙組の皆さんの活躍が今からとても楽しみです。



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