ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

音くり寿さんと花組千秋楽

 先ほど、『巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜』および『Fashionable Empire』が無事に宝塚大劇場千秋楽を迎えました。


 わたしはライブビューイングにて観劇させて頂いたのですが、(大好きな音くり寿さんが宝塚大劇場に立つのは今日で最後……)ということが頭をよぎっただけで泣けてきました。


 

 思えば、 「音くり寿さんが好きだ」と強く強く思ったのは、 『金色の砂漠』の影コーラスを聴いた瞬間でした。

 物語に引き込ませる、否、物語に陶酔させる、恐ろしいほど美しい歌声に、 自分の中にある感情が大きく揺れ動き、より一層、 その舞台に没頭させられたことを今でも覚えています。



 また、音さんは『CASANOVA』 で初めてのエトワールを掴みました。 そのことについて、「とても喜んでいて」 と、音さんの心境を教えてくださったのは、当時花組トップスターだった明日海りおさんでした。

 あの透き通るような、劇場中を包む美しい歌声は、円盤で再生してもなお、テレビ画面越しでもしっかりと伝わってきて、 まさに 「音楽」 を浴びさせてくださいます。

 音くり寿さんの口からでしか聴くことのできない 「音」 があるのだと思わせてくださるほど、このエトワールは素晴らしく、 また、「歌うことが大好き」 という感情が伝わってくる、まさに唯一無二のエトワールだと思います。



 さらに、音さんの演技で一番心惹かれたのは、 『マスカレードホテル』 です。
 本質は1役であるにも関わらず、「気づかれないように2役を演じる」という、匠な芝居に酔いしれ、その技術力の高さにベタ惚れしてしまいます。
 マスカレの後半、 音さんの怒涛の見せ場があるのですが、 「さっきまであの人を演じていた方」 が、「まさかこんなふうになるなんて」 と、一種の狂気性とともに驚愕でわたしたちを揺さぶってくる激しい演技には鳥肌が立ちっぱなしでした。



 歌もお芝居も抜群に上手すぎる音さんは、いやはやダンスもともてお上手で。 『The Fascination』では、音さんのキレキレのダンスをたくさん拝見できて、テンション爆上りしたのはとても良い思い出です。 指の先に至るまで、なにもかもが美しく、とても格好良く、そしてなにより可憐なダンスに、ぐいぐいと引き込まれては胸の内をときめかせていただきました。



 はいからさんのエトワールでも、 蘭陵王のヒロインでも、音さんには上記の感想では足りないくらいに感動させられっぱなしでした。
 本当に本当に大好きで、 舞台に出て来られた際の、「音くり寿さんのパワーに魅せられる瞬間」は、本当に得難い、奇跡のような時間でした。



 本日、大階段を降りてこられる姿を、 挨拶される姿を拝見しては、 「ああ、本当に退団されるんだなあ。 次の別箱公演かは、あの瞬間が訪れることはもうないのだなあ」 と、涙をいっぱい流してしまいました。 また、ストイックな挨拶が、 とても音くり寿さんらしいなどと感じでは、更にむせび泣いてしまいました。


 音くり寿さんの「なんでやねん」、世界で一番可愛かったです。ありがとうございます。



 改めまして、音くり寿さん。宝塚に入団してくださって、たくさんの素敵な瞬間を与えてくださって、本当にありがとうございました。

 まだ東京宝塚劇場の公演が残っているので、 退団されるという実感があまり沸かないのですが、あなたの出てくる瞬間の、口を開く瞬間の、耳にその歌声が届く瞬間のあの高揚感を、生涯忘れないようにしたいです。



 飛龍つかささん、若草萌香さん、音くり寿さん、芹尚英さん。 皆さま、 とても素敵なご挨拶で、 胸がいっぱいになりました。今までの花組公演にて、とてもたくさんの、素晴らしき思い出をありがとうございました。


 東京宝塚劇場での大千秋楽でも、今日のように、4名の素敵な花組生が、きちんと宝塚とのお別れが出来ますように。



 花組宝塚大劇場公演千秋楽。 情熱いっぱいの舞台は、千秋楽の今日も熱気と輝きにあふれていて、「私たちみーんな最高ー!」でまた爆泣きしました。本当に、隅から隅まで最高な舞台でした。

 こんなにも素敵な舞台を、今日まで本当にありがとうございました。 東京でも、無事に完走できることを、心の底より願っています。



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