本日、ステージドア#19 月組『グレート・ギャツビー』 がスカステにて放送されました。
作品が初日を迎えるまでの様子を、出演者やスタッフの証言を軸に追っていくメイキング番組なのですが、 月組公演が中止になっている今、この供給が嬉しくて嬉しくて、子どもみたいにテレビの前で番組が始まるのを待ち構えていました。
個人的に、このステージ・ドアが大好きなのですが、この番組は毎公演ごとにあるわけではなく、主にスポンサーにVISAがついているときに放送されます。
はてさて、今回のステージドアも「あ〜〜〜素敵だ〜〜〜月組が、そして宝塚が大好きだ〜〜〜」 の気持ちであふれそうになりました。
インタビューは、小池修一郎先生、月城かなとさん、海乃美月さん、鳳月杏さん、そして大道具の方から。
大道具の方は本作で出てくる「車」についてのお話をしてくださったのですが、まず一度車を分解して、1から今回用の車を作った話をしてくださり、とても興味深かったです。
車のドアを開けたときに見える内装などにも気を配っていらっしゃって、「宝塚のこういうところ本当に素晴らしい……」の気持ちになりました。
宝塚に携わるすべてのスタッフの方々に、素敵な舞台の一端を担ってくださり本当に有難うございます、と言って回りたいですね……。衣装はもちろん、小道具も舞台美術もなにもかも、細やかな作業を本当にありがとうございます。特にギャツビーの装飾はどこもかしこも本当に素晴らしかったです。
さて、小池先生、月城さん、海乃さん、鳳月さんはこの作品について、そして役柄について、短い時間の中でも的確にお話ししてくださったのですが、全員が「知的」で、それぞれのお話が腑に落ちます。
「その人物」への深層心理への解釈が皆さん深くて、早くナウオンにてもっともっと、役作りや他の役へのお話を聞きたくてたまらなくなりました。
特に今回のステージドアにて印象に残ったのは、月城さんの「ギャツビーの結末は結果でしかなく」というドライであって、だけれど「結末が結果」という的確な指摘でした。
そこに向かっていくというより、そこに向かっていかずともそうなった。
そうだわ。そうだったわ。月城さんのギャツビーそうだったわ……だからあんなに「リアル」だったんだわ……。ということ思い出しましたね。
感銘を受けるような考え方で、月城さんの考えは一度本にまとめて発売して欲しいな……といつも思います。
また、もうひとつ。小池先生が「朝日の昇る前に、彼は何を求めたのか。それを考えながら見てくださったら(要約)」とお話しされていたのですが、
そ、その思考で、その視点で観たい〜〜〜!!! の気持ちが爆発しましたね……。
朝日の昇る前、ギャツビーが何を求めたのかを毎シーンごとに考えながら観たい……観たすぎる……それなのになぜ中止……と、落ち込みながらも、やっぱり小池先生は良い序言をくださるな……と思いました。
さらに、鳳月さんが話していたのですが、グレート・ギャツビーって、男役としての格好良さをとことん追求できる作品だな……と。
元々格好いい男役たちなのに月組の男役たち更に格好良くなっちゃうな……月組の娘役は更に格好良くて麗しい娘役たちになっちゃうな……の気持ちでいっぱいです。
ステージ・ドアは舞台上での稽古の映像も流してくださるのですが、ハットを投げる月城さんと周囲の月組生が格好良くて可愛くてたまらなかったです。
また、初日映像で流れた以上の映像をたくさん流してくださって、月組欠乏症の人間にはとても有り難かったです。
30分が一瞬に感じられるほど中身が詰まっていて、1時間番組にしてくれ〜と訴えたいくらい、作品に込められたたくさんの想いや、この舞台にかける情熱をひしひしと感じられる番組でした。
そして、ステージ・ドアを見て、より一層、「今の月組のギャツビーが一刻も早く見たい」の気持ちが高まる一方でした。
月組の皆様、 専科のお二方、小池先生、そして本公演に携わる全てのスタッフの皆様。
たくさんの力で造り上げる素晴らしき『グレート・ギャツビー』の幕が、どうかどうか、15日から無事に開くことを、心の底より願っています。
朝日の昇る前に、ジェイギャツビーは何を求めたのか。
それを考えながら、赤い客席にて、1920年代のアメリカの世界に月組生の皆様とどっぷり浸かれる日々が、これ以上1日も削られることがありませんように。