本日、『心中・恋の大和路』ディレイ配信がありました。
ひとつも欠けてはいけない公演が当たり前のように中止になってしまう昨今、本公演もたくさんの公演が中止されてしまう、言葉にならない事態となりました。
そして、それに伴い決定したのが､ 追加公演とディレイ配信でした。
舞台に関して、 生観劇に勝るものはないのですが、 ディレイ配信、 本当に素晴らしかったです。
和希そらさんは夢千鳥に続き、主演公演が2度目のディレイ配信となりました。 ライブ配信が無かったことは残念だったのですが、日曜日の19時という、たくさんの人が視聴しやすい時間に配信を設定してくださったこと、とても嬉しかったです。
おかげさまで有休を消化することなく配信を視聴することが出来たのですが、 本当に素晴らしい公演でした。このように映像が残ったこと、本当に良かったと思います。
再演のプレッシャーがあったと思うのですが､ 和希そらさんの忠兵衛と、夢白あやさんの梅川は、今までの心中とは違う、また新たな忠兵衛と梅川に感じられました。
新たなふたりを感じさせるのに、『心中・恋の大和路』という作品を完成させている、その絶妙なお芝居の加減が本当に好みでした。
心中の１幕最後のシーンが大好きなのですが、和希そらさんの迫力は画面越しでも伝わってきて、大好きなシーンが最高のカタチでこの世に生み落とされたこと、本当に感謝しても感謝しきれません。絶対に円盤を買わせていただたい所存です。
和物なのにちょっとロックテイストな曲調。そのリズムに和希さんの声がハマるハマる。
和希さんも夢白さんも、素がとてもポジティブなタイプに見えるのですが、舞台上では悲劇が似合う、そのギャップが本当に素晴らしいと感じます。それだけ役による豹変っぷりを「魅せてくれる」のが、頼もしくてたまりません。
そして、専科方と雪組の皆様の適材適所の配役が本当に素晴らしかったです。
雪組は先日、『蒼穹の昴』新人公演主演・ヒロインを発表しました。主演とヒロをゲットしたのは華世さんと音彩さんでした。雪組は「この人だ」と決めたら、その人にチャンスを全集中させてしまうことのある組です。
ですが、この『心中・恋の大和路』を見て、「雪組らしい素敵な下級生がたくさん溢れている」と感じたので、たくさんの下級生にチャンスが広がればいいなと思います。
また、雪組は次期トップ娘役の発表がまだありません。
まだ発表されてはいませんが、今回ヒロインを務めた夢白あやさんは次期雪組トップ娘役の１番の候補だと思います。
宙組出身であり、洋風な顔立ちということもあって、和物のイメージからはかけ離れていましたが、雪組に組み替えして以来、和物もばっちりなことを証明してくださった夢白さんは、今のタイミングでトップ娘役になることに何の心配もないと感じます。
トップ娘役発表が遅くなると、たくさんの勘繰りにより、違う人がトップ娘役なんじゃないかと噂されることにもなります。他の娘役さんのファンで、そこに期待を持つ人も当然出てくると思います。
そのため、もしも夢白あやさんが順当に次期雪組トップ娘役ならば、早めに発表した方が良いと感じます。「そんなにも順当なら、なんで早く発表しなかったの？」と、期待をもたせられたことへの不満が、夢白さんにぶつけられかねないからです。
夢白さんが次のトップ娘役かどうなのかはまだ分からないのですが、もしも発表されたなら、大きな声で「おめでとうございます」と言いたいな、と。そう思わせてくださる、とても素敵な梅川でした。
名作なだけあって、大きなテコ入れもなければ、大きな演出の変化もなかったわけなのですが。 その名作を、素晴らしき作品として再演してくださった雪組の皆さま、そして専科の皆さま。本当に本当に素晴らしかったです。素晴らしい公演をありがとうございました。
そして、この素晴らしき映像を、なんとかして撮影してくださったこと、本当に嬉しく思います。
油断ならない状況下が何年も続く中、決められたルールの中で、どうにかこうにか、ジェンヌさんたちを舞台に立たせてあげたいという劇団側の気持ちが、ここ数年ひしひしと伝わってきます。
まだまだ、この難しい環境が続いていくのかとは思うのですが、少しでも柔軟に頑張ろうとしてくださる宝塚歌劇団に、これからも精一杯着いていきたい所存です。
雪組公演『心中・恋の大和路』ディレイ配信、画面越しでも伝わる迫真の演技が本当に素晴らしかったです。
これからも、この困難な状況下で上演される素晴らしき舞台の数々が、どうか映像として残り続けられますように。素敵な舞台を、本当にありがとうございました。
