ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

桜木みなとさんと宙組の未来を思う


 ひとつの学年(期)の中で、トップスター・トップ娘役になれる人数が限られている中(なかにはどちらかがゼロの場合もある)、そんな宝塚の世界において、同じ学年内での序列なんていうものを考えるのは滅多にないことです。


 また、首席のジェンヌさんではなく、 成績下位のジェンヌさんが路線になる。宝塚という世界は「おとめ」などに学年の成績順で掲載されてもなお、 「成績でトップになれるかどうか」が決まるわけではないため、余計その傾向にあるわけなのですが。


 しかしながら、ひとつの学年の中で、あまりにも多くの人気スターさんが在籍する期があります。


 皆さんもご存じの通り、 95期という学年です。


 学年の中で序列を考えるなんて、今まで本当に、あまりないことだったのですが、 5人どころか、組の数も越えた7人もの生徒さんが、 現在全組3番手以上のポジションで活躍されています。 (ちなみに、トップ娘役さんも3人誕生しています)


 礼さん・柚香さん・月城さんはトップスターに。 水美さんと朝美さんは二番手羽根を背負い、 瀬央さんは番手ぼかしをくらいながらも2番手にほど近い活躍をされています。長年宝塚を応援させていただいていますが、滅多にない現象です。


 そして、今回フューチャーしたいのは、現在宙組で3番手羽根を背負う桜木みなとさんについてなのですが。


 コロナ前の95期って、 「① 礼さんと柚香さんが同じタイミングで抜擢」 「②続いて月城さんが抜擢」 「③ それに続く抜擢を受ける桜木さん」 のイメージがとても根強かったです。


 その少し後に朝美さんが続き、水美さんと瀬央さんがそれを追いかけるという、多少の前後はあっても、明言されていないけれどあきらかな序列というものがありました。


 礼さん柚香さん月城さんのあと、もしも95期からまだトップスターを誕生させることが許されるのならば、それは桜木さんであると、多くの方がそう感じていたと思います。


 しかしながらコロナという未曾有の事態に直面し、それだけが要因ではないにしても、この序列が崩れました。

 先ほど言った通り朝美さんと水美さんは2番手羽根を。 瀬央さんは2番手羽根こそ背負えていませんが2番手に近しい活躍をされていらっしゃいます。


 ですが、桜木さんは長らく、未だに宙組で3番手を担っています。組み替えがなかったのは、揃いすぎた95期生の中で組み替え先がなかったのか、はたまた桜木さんが宙組生え抜きのトップスター候補だからなのか。その理由は分かりませんが、桜木さんはずっと宙組で、長年3番手を務めていらっしゃいます。



 しかしながら、真風さんが退団発表されたことにより、桜木さんの膠着していた番手が動く兆しが見えました。


 他組で同期がどんどんポジションを上げていくのが分かっていて、桜木さんの中でも思うことはたくさんあったと思うのですが、2023年はついに、宙組内が大きく動きます。


 個人的には、「95期生が全組揃ってトップスターになってほしい」なんていう願望はありません。95期生たちのことはもちろん大好きなのですが、他の期のジェンヌさんたちのことも大好きだからです。


 ただ、その人が何期だとか関係なく、「常に頑張っている・確かな実力のあるジェンヌさん」には1人でも多く、最大限報われてほしいなということはいつも感じています。

 たくさんのジェンヌさんに対してこの気持ちになれど、席に限りがある宝塚の世界では、なかなか難しいのですが、難しいからこそより一層そのジェンヌさんを応援したくなるのが宝塚の常でして。


 そして最近、別箱公演『カルト・ワイン』と、現在東京宝塚劇場で上演されている『HiGH&LOW』を観劇させていただいた人間として、「桜木みなとさんを今まで以上に応援したくなった」わけなのです。


 背が低いわけでもないのに小柄に見えるなどの理由から、桜木さんのトップスター反対の声は昔から耳にしていましたが、わたしは最近、「桜木さんに宙組でトップスターになってほしいな」と感じるようになりました。



 生え抜きの宙組生だからとかではなく、95期生だからとかではなく、純粋に『カルト・ワイン』のシエロ・アスール役として舞台を観客に楽しませる力に惚れ惚れしたこと。
 『HiGH&LOW』のスモーキー役は出番が少ないのに身のこなしの素晴らしに感動して(もっと出番を増やしてほしい)と純粋に感じられたこと。


 最近の桜木さんは、より長く、たくさん、「舞台の上でこの人を見ていたい」と、思わせてくださいます。


 それって、人気で個別にチケットを捌かないといけない複雑な宝塚のシステムおいて、かなり重要な要素だなと感じます。(会システムなど、宝塚のチケットの売り方は見直すべきだとも思っているのですが、現状変更がなさそうなため、重要な要素であるのは事実だと感じます)



 もちろん、宝塚を観ている方々の中にはそれぞれ「舞台の上でこの人をより長く、たくさん見ていたい」と思うご贔屓がいらっしゃると思います。


 わたしはそのジェンヌさんが悔いなく宝塚人生をやり切れたのならば、トップスターやトップ娘役にこだわる必要は全くないと思っている派なのですが、桜木さんが真ん中に立つ姿は観たいなあ、と。そんなことを最近感じ、今回記させていただきました。



 こんな記事を記してはいますが、わたしは真風さんの後任は芹香さんを望んでいます。

 95期である礼さん、柚香さん、月城さんの3人が早期就任のため逸る気持ちもあるのですが、芹香さんの後でも、桜木さんが宙組トップスターになることは可能な学年だと考えます。


 また、真風さんが8代目宙組トップスターなので、芹香さんが9代目、そして生え抜きである桜木さんが10代目の宙組トップスターになったら、なんだかまとまりも良さそうなのですが、いかがでしょうか。


 願望を詰め込みすぎたかな、という気持ちもあるのですが、今の宙組が大好きなので、今の宙組の良さを受け継ぎつつも新しい魅力も発揮させる宙組になったらいいなあと。その一端を、これからも桜木さんが担えればいいなあ、と。そんなことを最近は感じます。



 宙組に配属された男役でトップスターになれたのは、未だ早霧せいなさんただおひとりですが、桜木さんを含む宙組の男役さんたちが将来、素敵なトップスターになれたら嬉しいな、と。そんなことを改めて思いました。



 同期との比較もあり、たくさん思い悩むことも多かっただろう桜木さんのことを、これからもしっかり、今まで以上に応援していきたい、と。そう思わせてくださる素敵な男役に成長した桜木さんを、これからも客席で観劇させていただけたら幸いです。



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