ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

宙組『夢現の先に』に感じる生駒先生の拘りの強さ


 本日、バウ・ドリーミング『夢現(ゆめうつつ)の先に』とポスターが更新されました。(一部配役も発表されたのですが、「僕」役が鷹翔千空さんなことのみ発表されました)


 主演である鷹翔さんのフェイスラインと手の形が大好きなので、その美しさを拝めることが大変ありがたいのですが、やはり不思議な雰囲気のポスターです。先行画像も、なんだかとても不思議な感覚がありましたよね。

 

 今回、作・演出を担当されるのは本作が宝塚バウホールデビューとなる生駒 怜子先生です。

 昨今、栗田先生や指田先生など、バウデビューした女性演出家がかなりしっかりとした爪痕を残していらっしゃいます。

 新しい先生たちの作品は未知数だからこそ、期待に胸膨らみます。本作でデビューされる生駒先生がどんな世界観を持つ先生なのか、とっても楽しみです。



 さて、お話のあらすじを軽く要約させて頂くと、日常的に悪夢にうなされる「僕」。

 そんな「僕」を無理矢理「彼」が「彼の夢」に連れて行く。

 「彼の夢」は、「僕」とは正反対の鮮やかな色と楽しげな音楽に彩られていて、そこには「僕」が想いを寄せる「彼女」にそっくりな女性がいた。

 「彼」は何者で「僕」はなぜ何度も同じ夢を見るのか……というものでして。


 この「僕」こそが鷹翔千空さんだと本日発表されたわけなのですが。



 田中とかジョージとかいう「固有名詞」ではなく、「僕」という「代名詞」を用いている点にも何か意味がありそうですよね。
 全配役が発表されるまで分かりませんが、宝塚で固有名詞を使用しないのは本当に珍しいです。


 先ほど確認したのですが、チラシの裏面の公演解説(あらすじ)も右から左の縦書きで、生駒先生はかなり文学がお好きな先生なのかなあ、と感じられます。拘りも強そうだからこそ、美しい台詞を期待できそうで嬉しいです。


 また、今回、先行画像でもポスターでも色味をおさえたものになっていますが、「僕」と「彼の夢」がお互いを引き立て合うコントラストになりそうです。

 「彼の夢」のシーンになると、打って変わって鮮やかな宝塚の世界が広がりそうで、想像だけでもう既にわくわくと高揚してしまいます。


 「僕」のシーンで主演である鷹翔さんの芝居と歌に注目し、「彼の夢」のシーンで宙組の格好いい男役と美しい娘役が華やかに踊り、歌い、舞台を彩る。


 これはあらすじやポスターを見た上での個人的な想像でしかないのですが、なんだかとても期待膨らむ公演になりそうだなあと胸が高鳴ります。



 今回は発表がありませんでしたが、ヒロインは「彼女」役の山吹ひばりさんで、2番手は「彼」役の亜音有星さんでしょうか。

 夢と現実が交差する中、「僕」が夢を見る理由を知り辿り着いた結末で「僕」と「彼」と「彼女」の名前が明らかになるような展開が待ち受けていたら、なんだかロマンチックな展開も期待できそうですが、蓋を開けてみなければどんなお話なのか全く分かりません。

 でも、この「どんな物語なのだろう」と、作品に想いを馳せる時間ってとっても楽しいですよね。



 また、先日宙組さんの『HiGH&LOW』新人公演を拝見したばかりですが、本公演には亜音さんと山吹さんをはじめ、泉堂成さん大路りせさん奈央麗斗さんなどなど、新公で大活躍した頼もしいメンバーが揃っています。


 鷹翔さんを中心に、レベルの高い若手がたくさん揃っているので、彼女たちの実力が「これでもか」と発揮できるような素敵な公演になれば幸いです。



 鷹翔さんにとって、宙組の皆様にとって、生駒先生にとって、わたしたち観客にとって、『夢現の先に』という物語が心に残る素敵なものになりますことを心の底より願っています。



 そして最近、コロナ前と同じようにミュージカルに対するチケット転売が目立つようになってきました。

 バウホールはキャパが限られているからこそ、転売するような人にではなく、観劇したいと願う方々にチケットが当選しますことを祈っています。



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