雪組『蒼穹の昴』東京宝塚劇場公演初日、おめでとうございます。
劇場に駆けつけることは出来ませんでしたが、今日という日が迎えられたこと、本当に嬉しく思います。
というのも、朝月さんのミュージックサロンや、外部ミュージカルの相次ぐ公演中止を受け、コロナの脅威を日増しに感じていたので、本日無事に幕が開き、そして幕が降りたという事実に、ほっと胸を撫で下ろしています。
緞帳の凝りや、舞台セットに衣装、中国の街並みがそこにあり、どこを切り取っても絵になる素晴らしさ。
そして、雪組生と専科の皆様の素晴らしさがいよいよ東京でも披露されたのだと思うと、なんだか自分のことのように嬉しくなります。
原作が長いため仕方ないのですが、舞台化にあたって登場人物たちの感情描写をことごとくカットしているのは、蒼穹の昴の世界観の面白さが半減するために勿体無いな、と感じていました。
ですが、公演回数を重ねるごとに雪組の皆様と専科の皆様の役に対する深まりが凄まじく、大劇場初日と大劇場千秋楽両方を観ては、登場人物たちの背景さえ垣間見えるようなお芝居の進化の素晴らしさに胸がいっぱいになりました。
感情描写がカットされていても伝わる、役に対する造形の素晴らしさ。
きっと、東京では、さらに素晴らしい舞台に進化しているのではないかと、期待で心がぎゅうぎゅうに膨らみます。
そして、そんな素晴らしき『蒼穹の昴』ですが、昨日、恒例の公開ゲネプロが東京宝塚劇場で行われました。
彩風さんが「『どんな苦しい時代も、希望をもって行動していれば運命は変えていける』。そんなメッセージをお届けできるよう、心を込めて舞台を努めてまいります」とコメントされていて、大好きな小説が、こんなにも素敵なトップさんの元で舞台化され、本当に嬉しいなと、改めて感動いたしました。
時代の流れに翻弄されつつ、数奇な運命を辿ることになる彩風さん文秀と朝美さん春児の姿に、東京でもたくさんの人が胸打たれたらいいな、と感じます。
そして今回はトップ娘役である朝月さんの退団公演でもあります。
もう、彩風さんと朝月さんの関係性が日増しに愛しくて、朝月さんというトップ娘役さんがますます大好きになっていて、初日を迎えられたことはとても嬉しいのに、終わりの始まりがなんだかとても寂しくて、既に12月25日の大千秋楽を想像しては泣きそうになってしまいます。
東京では、客席で1度しか観劇できないのですが、物語で足りないトップコンビとしての形をとっても素敵に表現される幸せなデュエットダンスが始まった瞬間、絶対に泣いてしまうな……の気持ちでいっぱいです。
限りある時間ではありますが、今の雪組の一瞬一瞬を大切に大切に見届けていきたい所存です。
陽性者増加の嫌なニュースが連日続いてはいますが、本日東京にて幕開きました雪組公演『蒼穹の昴』が、新人公演含め、大千穐楽まで無事上演できますことを、退団者4名が無事に大階段を降りて来られますことを、心の底より願っています。
「今の雪組」を形作る皆様の熱演の舞台が、一度も止まることなく、そして最高の大千秋楽を迎えられますように。