ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

帝劇の転売対応にがっかりした後、感じたことについて


 まずは本日、花組 宝塚バウホール公演『舞姫』が千秋楽を迎えます。


 花組バウチームの皆様、千秋楽おめでとうございます!

 無事に初日から今日という日まで駆け抜けられましたこと、本当に嬉しく思います。


 そして、千秋楽である15:00公演はライブ配信がありまして。チケットが取れなかったため、ライブ配信の存在がそもそも有り難いのですが、しかも千秋楽を見せてくださるなんて、本当に本当に有り難いことでございます。


 聖乃さんと美羽さんを中心に、花組舞姫』がどんな素敵な作品になっているのか、画面越しではありますが、しっかり堪能させていただきたいと思います。15時からの配信、本当に本当に楽しみです!




 そして話は変わりますが、先日「【タカラヅカ・スカイ・ステージ貸切公演チケットの不正転売・不正購入について】」というお知らせがスカステの公式にて発表されました。

 タカラヅカ・スカイ・ステージ貸切公演チケットが「チケット流通センター」等において出品事案が確認されたとのことです。


 ご厚意の貸切チケットまで転売するなんて、本当にどうしてそんなことが出来るのだろうか、と。そしてどうしてそんな人に貸切チケットが当たってしまうのだろうと感じてしまうわけですが、本当に高額転売ヤーは厄介です。


 というのも数日前、朝日新聞デジタルに『チケット高額転売の対抗策 座席番号を公表、帝国劇場がやめた理由』という記事が掲載されました。


 確かに一時期、「転売の恐れがある座席番号公表」に帝劇が踏み入ってくださったことを覚えています。画期的だったそのやり方をなぜやめたのかが気になりその記事を読みました。



 その記事はまず、帝国劇場のやり方を参考に、博多座が転売対策として、「転売が疑われる座席番号を公表した上で来場者に本人確認をしている」ことが記されていました。


 それまでの博多座はランダムで本人確認をしてきたようです。しかしながらそれでは高額転売はなくならなかったので、上記のようなやり方を実施したようです。

 この記事で驚いたのは、「転売されたチケットで来場した客のほとんどは、『違法とは知らなかった』と驚いた様子だった」と記されていたことでした。

 いやいや、そんなわけがないじゃないか、と。なんて見苦しい言い訳なのだろうと辟易しました。が、博多座は今後も人気公演にて同様の対応を検討しているようです。



 そしてこの記事の本題なのですが、博多座が参考にした帝国劇場は、「どうして座席番号公表を取りやめたのか」ということについてです。


 帝劇がそれを実施したのは2019年の『レ・ミゼラブル』。

 座席番号を公表し、公表されたチケットを持ってきた人の入場を断るという流れです。


 想像に容易いですが、それを実施した結果、「素直に諦める人と、納得できないとごねる人」がいたようで。

 納得できないとごねた人とは揉め事になり、高額で出品されたチケットサイトを実際に見せては入場を断るという一連の作業はそれはそれは大変だったらしく、それが現場には大きな負担だったようで、その負担こそが公表をとりやめた原因のようでした。


 わたしはそれに対して、「ん〜〜〜〜〜」と渋い顔になりました。

 確かに入場を断る役割の人にすべてのしわ寄せがいくのはよくないですよ。よくないですけど、コロナのあれこれで座席番号公表が自然消滅したと思っていたのに、そういう理由でやめてしまったのかと正直がっかりしてしまいました。


 画期的な方法だと思っていたので、そういう担当者を別途設けて、あまりにごねるようだったら警察に連絡という流れは無理だったのかな……と。


 もちろん転売なんてする人と買う人が悪いわけで、それによって本来なら不必要なコストが発生するのは馬鹿馬鹿しいのも分かるのですが、ごねられて揉め事になって対応に疲れてせっかくの取り組みをやめてしまっては、ごねたもん勝ちだな……という印象も拭えません。


 なお、公表をやめた今は、高額転売が疑われる座席の購入者とと個別にメールでやりとりをして特定できれば警察に相談しているようです。が、それが功をなしているのかどうなのかは分かりません。



 この記事では、「メルカリのサイトではチケットの出品についてスタッフやAI(人工知能)が監視していて、違反が確認されたら出品削除の対応をとっていること」を紹介していましたが、こういう対応を流通センターがしてくれたらだいぶ高額転売が減ると思うんですけどね……。


 また、高額チケット出品の際には、座席の番号を「何番台」とぼかしたり、出品者の名義を「ファンクラブ」や「女性名義」といった記述にしては、転売側の身分が特定されないよう細工されているものが目立つとの記載もありました。

 だからやっぱり流通センター等にそういう曖昧なものは掲載禁止にさせることが一番手っ取り早いと感じるのですが、現状そういう強制は出来なさそうなので、もどかしい気持ちでいっぱいになります。


 また、あえて虚偽の座席番号で転売しているものもあり、高額転売の断定が困難で、公表に至らないという宝塚の意見も掲載されていました。


 サラッと記されていましたが、とんでもないなと感じました。
 今回帝劇の対応にがっかりしたと記してしまいましたが、虚偽の座席番号で転売されたらこの公表対策も意味をなくしてしいますし、そもそも虚偽の座席番号の転売ってもう意味がわからないですね……。


 高額転売ヤーとのイタチごっこ。もう本当に各劇場が高額転売者に対して辟易としていることが分かり、最初こそ帝劇がその対応をやめてしまったことにがっかりしましたが、悪いのはそもそも劇場側ではなく高額転売ヤーなのだと改めて腹立たしい気持ちでいっぱいになりました。


 高額転売が続く限り、劇場は不必要なコストがかかり、ルールを守ってチケットをゲットしようとしている人たちの方が泣きを見ます。

 悪質な転売行為については2019年6月にチケット不正転売禁止法が施行され、取り締まりが強化されてはいますが、今の法律ではまだ取り締まれない転売者もたくさんいるので、もう少し厳しい見直しが早期に行われますことを切に願いたいと思います。


 最後に。せっかくのスカステ貸切。どうかこれ以上、ご厚意によって実施される貸切公演に対して、愛のない転売行為が行われませんことを心の底より願っています。



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