ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

星組『赤と黒』配役と有沙さんの退団の可能性について


 本日、 星組公演 『Le Rouge etle Noir ~赤と黒~』 その他の配役発表がありました。


 総出演人数 22人と少ないため仕方がないのですが、 その他配役がバウホール公演時よりも少なくて、思わず目を見開きながら 「す、少ない……!」と口にてしまいました。


 分かってはいましたが少ないですね……!


 主演の礼さんいれて役があるのは14名。(総出演人数が少ないため全員に役があるかなと正直期待していたので少しショックなのですが、フランス版の出演者はもっと少ない人数だったわけですし、役がなくても出番がいっぱいありますように願っています)


 では順番に確認していきたいのですが、おさらいとして、すでに発表済みだった主な配役は、ポスターに掲載されている礼さんと暁さんのみでした。


【ジュリアン・ソレル役】 礼真琴さん(野心を持つ貧しい青年)

ジェロニモ】 暁千星さん(ストーリーテラー


 ということで、主な配役として発表されず、一番気になっていたレナール夫人役とマチルド役なのですが、


【ルイーズ・ド・レナール役】 有沙瞳さん(レナールの妻)


【マチルド・ド・ラ・モール役】 詩 ちづるさん(ラ・モール侯爵家令嬢)


 有沙さんはほぼ確定だったとしても、マチルド役は詩さんがゲットすることになりました。

 学年順に小桜さんかなあとも考えていたのですが、やはり105期生は強く、そしてこれから星組は詩さんをきちんと上げていくことが明示されたかのように感じられました。(また、小桜さんの役もしっかりと出番のあるお役です)


 主人公のジュリアン、ストーリーテラージェロニモ、宝塚版より出番の多いレナール夫人、宝塚版でも存在感のあるマチルド。
 フランス版の赤と黒にて大きな4役は、 なるほどとてもしっくりくる配役となりました。



 そして、その他配役なのですが、


【ラ・モール侯爵】 英真なおきさん(パリの大貴族)

ムッシュー・ド・レナール】 紫門ゆりやさん(町長 ルイーズの夫)

【フェルバック夫人】 白妙 なつさん

ムッシュー・ヴァルノ】 ひろ香祐さん(レナールと対立)

【ヴァルノ夫人】 小桜ほのかさん(ヴァルノの妻)

【オンブル男(執事)】 朱紫 令真さん

【ルージュ】 希沙 薫さん

ノワール】 碧海 りおさん

【オンブル男(裁判官)】 夕陽 真輝さん

【エリザ】 瑠璃花夏さん(レナール夫人のメイド)


 と、全員記してしまえる配役の少なさ。(※()で役柄を記しているのがフランス版で存在している配役です。)


 本当にコンパクトであり、上記に挙げた4役以外、例えば星組の歌姫である小桜さんや瑠璃さんにも目立つ場面があることが察せられます。


 また、今回とてもショックだったのですが、【オンブル男 (執事) 】役を担う朱紫 令真さんが2023年4月10日 (星組 日本青年館ホール公演千秋楽) 付で退団されることが発表されました。


 朱紫さんは100期の男役さんであり、特に『龍の宮物語』での白川役が印象的でした。まだまだご活躍してくださると思っていたので、本当に不意打ちで、ショックな気持ちでいっぱいです。


 星組生全員に見送られることもなければ上演回数も少ない別箱公演の退団は本当にさみしくてさみしくて現実だと受け入れたくないのですが、 御本人の意向があるものとは理解していますので、本公演が朱紫さんにとって素敵なものになりますことを心の底から願っています。



 そして、そんな退団に関して思うことがあるので、以前も同じことを記させていただきたいのですが、今回も改めて記しておきたいと思います。


 というのも、振り分け発表前から、絶対に 『Le Rouge et le Noir赤と黒〜』 に出演されると思っていた娘役さんがいまして。


 それが、レナール夫人役に決まった 「有沙瞳さん」です。


 有沙さんは雪組から星組に組み替えとなった98期の娘役さんです。

 池田泉州銀行のイメージガールも務めているとっても素敵な娘役さんであり、毎公演素敵な役作りで私たちを魅了してくださり、個人的にも有沙さんという娘役さんの大ファンなのですが。


 そんな有沙さんが退団の可能性があるのではないかと、本演目決定当初から憂慮しておりまして……。


 というのも、レナール夫人は通常、 トップ娘役が担う役柄であり、しかもフランス版は宝塚版より出番と印象があるお役。


 しかしながら、 今回は舞空さんが全ツに出演。


 レナール夫人はトップ娘役以外が演じることになったわけなのですが、 これが有沙さんだと確信していたのは、心のどこかで、 有沙さんへの餞別なのかなあと感じていたからです。


 『赤と黒』 の次に控える 『1789』 も、もしかしたら有沙さんは元月組トップ娘役の愛希さんが演じた、 「マリーアントワネット役」を担えるかもしれないわけで。


(当時の月組の歪な人事がなければ、 1789のヒロインは「オランプ」 でよかったため、 星組での再演では舞空さんがアントワネットではなくオランプを演じる可能性が高い気がするのですがどうでしょうか)


 つまるところ、 愛希さんが担った「マリーアントワネット役」 を有沙さんが担う可能性が高く、(もしもそうでなかったならオランプ役……は学年的にないかなあ?)、なんにせよ、「娘役人生において最高の役」が待っていそうなわけなのです。


 (と言いつつも、ロナンの妹であるソレーヌ・マズリエのソロ曲なんかも有沙さんに似合いそうですが、どうなるでしょうか)



 まあ、上記に何を感じるのかと言えば 「有沙さんへの餞別感」 であり、つまりは「退団の可能性」をひしひしと感じてしまうわけでございます。

 (ヒロイン経験者などの退団前は特に役付きが良くなりやすい傾向があり、有沙さんは特に池田泉州銀行のイメージガールも務めているため)



 雪組でも星組でもいつでも輝き続けてきてくださった有沙さんも春には研12。

 星組は、98期生が6人もいるので忘れそうになるのですが、 98期の他組の在籍人数は花組は1人、月組は2人、雪組は0人、宙組は2人。


 つまるところ、いつ退団を決意されてもおかしくない学年になっています。


 特に娘役さんは男役さんより退団が早い傾向にあるので、いつだって覚悟はしているのですが、 「娘役にとって最上級のお役」 がある演目が続くと、 有沙さんの退団が近いのかな……という寂しい可能性を考えざるを得ませんでした。


 (※もちろん、そういう役柄が回ってくるのは有沙さんの実力ゆえで、 退団とは全く関係ないこともあると思うので、その点はご容赦ください)



 以上は個人的な推測にすぎませんが、今回やはりレナール夫人を担うこと、次に 1789 が控えていること、そして、「ジェンヌさんはいつまでも宝塚に在籍してくださるわけではない」という現実がある以上、覚悟は抱いておきたいな、と。そんなセンチメンタルなことを思うに至りました。


 実際に発表があったら本当に泣いてしまうほど、有沙さんは素敵な思い出をたくさんくださった娘役さんなので、これからもご活躍してくださったら嬉しいのですが、この憂慮が1789の集合日まで続くのかと思うと、これ以上は考えない方向で生きていきたいと思います。




 はてさて、配役発表もあり、極上ミュージカルの予感が凄まじい本作の上演が近づいていることを実感しているのですが、今回の少人数制を活かして、しっかりとした歌唱ナンバーやダンスナンバーが出演者全員にガンガンに当たるように振り分けてもらえたら嬉しく思います。


 フレンチロックミュージカルとしての赤と黒が、宝塚verとしてどんなふうに仕上がっていくのか、お稽古が始まったのだろう今、楽しみで仕方ないのですが、今まで宝塚で上演されてきた赤と黒と同じように、礼さん率いる星組の本作が、たくさんの人に愛される作品になりますことを心の底より願っています。



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