ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

部外者の願いの話


 愛読書は週刊誌というほどさまざまな話題に顔を出さずにはいられない上司がわたしの職場にはいるのですが、宝塚、また文春に載っちまったな〜と。声をかけられました。


 SNSから離れているために知らなかった情報をわざわざ教えてくれたありがた迷惑に、「ちょっとメンタルにくるんで……」と話を回避したくてもそのまま内容をぺらぺら口にされて、どこまで盛っているのかは原文を読んでいないため分からないのですが、どういう内容が掲載されたのかは知ってしまいました。



 取り返しのつかないことが起きてしまって、それに関する話題を目の当たりにすると、どうしても息苦しくなってしまいます。


 そのためにそういう情報は積極的に取り入れないようにしているのですが、いかんせん、今回のように流れ弾を喰らったときは仕方がないわけで……。



 どこまでも部外者であるわたしはどうしようもできないですし、真実も正解も何にもわからないので本当に無闇に何を言うこともできません。



 わたしに出来ることは真実を何も知らない部外者として真意ではないかもしれない憶測を勝手に広めず、この事態を騒ぎ立てないことのみなのですが、普段宝塚のことなんて口にしない上司から記事のことを告げられて、こうして一時の話題として消費する人にはその記事内容全てが真実かのように認識されていく様は恐ろしくも感じました。



 今回亡くなられた方の名前は公式上まだ公表されていませんが、記事には当たり前のように名前が掲載されています。

 ですが、本当にご遺族はそれを望んでいるのでしょうか。

 わたしは宝塚うんぬんよりも、亡くなられたご本人、そしてご遺族の意思が尊重されているかどうかが一番心苦しくて仕方ありません。



 誰が何を応援するも誰がどう正義感を振りかざすのも自由ではありますが、どれだけ時間がかかっても癒えないような深い悲しみの渦中にいる方々を蔑ろにすることだけはしないで頂きたいと切に願います。



 また、誰かが亡くなるまで苦しみ、追い込まれることは絶対にあってはならないことです。それは宝塚だけにとどまらず、学校でも職場でもどこであっても誰であっても同じことです。



 人間は白黒はっきりしていないことが苦手で、善は善、悪は悪であることを望みがちであり、モヤモヤとした曖昧な状況は嫌いな傾向にあると思います。ですが、だからと言って無理やり早期に答えを導き出しそれを正当化させることも危ういことだと思います。



 先ほど記した上司は時に繊細なメンタルを抉ってくるような部分もあれど、わたしがミスしたときなどいつも助けてくださる憎めない頼りになる上司でもあります。さまざまな情報を開示されず一部の情報だけでは全てを理解することは到底できないなと常日頃わたしは思います。




 悲しいことが起きたのです。きっと何を言っても誰かが傷つくのだと思います。だからこそ今はありきたりな綺麗事しか述べることができないのですが、今回の訃報で悲しみや痛みを覚えたすべての人に少しでも何か心の拠り所がありますように願っています。



 何度も同じことを言いますが、時間が経つほどに大切なことは忘れられがちになります。



 なので改めて記しますが、今回の訃報を取り扱う際、亡くなられたご本人、そしてご家族や関係者への最大限の配慮が一番に考えられますことを心より祈っています。


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