ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

足りるも足りないもない今回の劇団の会見について。


 本日、まずは宙組 宝塚大劇場公演『PAGAD(パガド)』『Sky Fantasy!』が引き続き 10月22日(日)までの公演を中止する旨を発表されました。


 そして、中止延長が発表された本日、木場健之理事長および渡辺裕企画室長が会見し、取材に応じられたようです。わたしも映像や取材記事さまざま拝見させていただきました。



 以下、今回の劇団の会見内容について思ったことを記します。



 まずは今回の訃報について、亡くなられた方が宙組所属だということがお話しされました。


 ただ、「ご遺族の強い意向を尊重し」生徒名は公表していないことが改めて発表されました。非公表がご遺族への配慮ではなくご遺族の「意志」と明確に発表されたので、お名前を勝手に確定して記載している方々が削除してくださいますことを願っています。




 次に、今回の事態に対して、なぜこのような事態が起こったのか、今回の(週刊誌)報道と関係があるのかを中心に調べるため、外部の弁護士を招いた調査チームを立ち上げることが発表されました。


 ・調査チームは、劇団や阪急電鉄グループとは接点のない大手弁護士事務所にすでに依頼していること。医師やカウンセラーがバックアップに入ること。


 ・急死した生徒が所属していた宙組へのヒアリングはすでに始めていること。


 ・必要があった場合、他組へも調査チームの調べが及ぶ可能性はあるが、現時点では未定だということ。


 ・劇団側は質問内容にはタッチせず、聞き取りの場にも立ち合わないこと。


 ・組織に問題ありとされた場合、理事長自身も「ヒアリングを受ける用意はある」こと。


 ・調査内容についてはきちんと発表したいこと。


 ・生徒の心身ケアについては、以前からの常駐医療スタッフ、今回新たに招いた精神カウンセラーへの相談を同時に受け付けていること。



 報道を拝見する限り、以上のようなことが会見にて発表されたようです。取り返しのつかないことが起きてしまった背景に何があったのかを調べていく姿勢が語られました。



 わたしはこの会見に対して「足りる」も「足りない」も感じませんでした。会見は決してゴールではなく、ここからが今回の事態に関する本当のスタートだからです。


 今回の会見は「はじまり」であって、どんな評価をされるかは今後の姿勢によると思います。つまるところ、言葉だけではなく行動で示し続けてくださいということです。


 亡くなられた方の大切な命に真摯に向き合い、何を改めなければならないのか。おざなりに対応するのは亡くなられた方への侮辱に当たります。ここからが本当に大切です。亡くなられたご本人の声が聞こえないからこそ、失われた大切な命ときちんと向き合ってください。目を背けたくなるような事実があっても向き合ってください。伝統という言葉を盾にせず、変えなければいけないところはとことん変えてください。真摯な発表があれば、そこに苦しみが含まれていても受け入れます。ファンとして至らぬ点があれば、我々の方の意識も変えていきます。


 だからどうか、目を背けたり逃げたり有耶無耶にしたり、そういう卑怯なことはしないでください。向き合あわなくてはなりません。この逃げることなどできない現実に対して、難しくてもとことん向き合っていかなくてはなりません。それこそが「夢」を見せる劇団の、最低限の責務だと思います。



 今回、内外問わずさまざまな人々が尊い命が失われたことに対してショックを受けました。しかしながら、なにより深い悲しみの渦中にいらっしゃるのはご遺族の皆様に他なりません。劇団の発表やSNS等の発言にて、ご遺族の方々が更なる傷を負うことがありませんよう心の底から祈っています。


 

 改めて、ご遺族皆様のご心中をお察し申しあげ、心からご冥福をお祈りいたします。


にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村