ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

結局開催されない潤花さんのミュサロを思う


 まだ先だ、まだ先だと。心の中に穴があくような寂しさから目を背けていたのですが、いよいよ明日、宙組宝塚大劇場公演『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』が千秋楽を迎えます。


 真風さんや潤花さん、寿さんをはじめとした退団者の皆様の大劇場最後の日が、こんなに近いところにまで来てしまいました。


 わたくしごとですが、昨日のマチネが『カジノロ・ワイヤル』マイ楽であり、あとは大劇場千秋楽、東京大千穐楽を映画館のライブビューイングで堪能するのみとなりました。


 もう、真風さんや潤花さんや寿さんを宝塚の舞台で生で観劇できる日は二度とないのだな、と。昨夜はそんな現実がじわじわと襲ってきて、本当に寂しくなってしまいました。

 今日は前楽ということで、真風さんのサヨナラショーが実施されます。わたしは明日のライブビューイングまで拝見することは叶いませんが、どんな構成になっているのか、ソワソワしながら明日を待ちたいと思います。

 
 そして、気になるのは、真風さんのサヨナラショーの中で、今回同時退団となる潤花さんの出番はどのくらいあるかなあということです。歴代の同時退団のトップコンビに思いを馳せては、そこまでの出番を期待は出来ないな、と。そういう現実が分かっているからこそ、ここだけの話、潤花さんのミュージックサロンが開催されて欲しかったなと心の底から思いました。


 わたしは単独退団も同時退団も等しく尊いものだと思っていて、だけれどそのどちらになるかによっては、トップ娘役さんのサヨナラショーがあるかないかが決まってしまいます。

 単独退団だとトップ娘役さんの名のついたサヨナラショーがあって、同時退団だとトップ娘役さんの名のついたサヨナラショーはないのです。
 

 直近で同時退団と言えば望海さんと真彩さん。珠城さんと美園さんがあげられます。
 真彩さんも美園さんもご自身の名前のついたサヨナラショーはありませんでしたが、ミュージックサロンは開催されました。ライブ配信でもスカステの放送でも何度も拝見させていただいているのですが、どちらのミュージックサロンも「何度も見返したいほど素晴らしい舞台」です。


 一緒にミュージックサロンをつくりあげたいメンバーを選んで、歌いたい歌を歌って、スポットライトが常に当たって、たくさんの思いの丈を聞くことができる。


 トップ娘役さんという責任の重たい立場であっても、「最初から最後まで主役の舞台」が回ってくることは、ミュージックサロンもしくは単独退団のサヨナラショー以外ほとんどありません。


 だからこそ、単独サヨナラショーがない場合、 ミュージックサロンを実施して欲しくてですね。だからつまり、潤花さんが主役になるミュージックサロンがただただ本当に純粋に観たかったわけです。

 大きな声で笑って、これでもかとばかりのリアクションを披露して、同期や下級生に愛されながら真ん中でトークして、思いっきり好きな歌を歌って踊って美しいドレスを身に纏う。

 そんな潤花さんのオンステージが観たくて観たくてたまらなかったなあと感じては、本当に潤花さんという娘役さんが大好きだなあとしみじみ感じてしまいます。


 潤花さんの初舞台は2016年。2017年に新人公演初ヒロインを担い、 2019年にバウヒロインに抜擢。

 2020年にも「炎のボレロ」でヒロインを担い、雪組次期トップ娘役確実なのかと思わせたところで、宙組への組替えが発表され、2021年に宙組トトップ娘役に就任。

 そして2023年6月には宝塚を退団される潤花さんの宝塚人生は、なんと濃密な8年間だったのでしょうか。


 8年という月日が長いと感じるのか短いと感じるのかは人それぞれだと思うのですが、 本当にこの8年間、雪組でも宙組でも、潤花さんは本当に一生懸命駆け抜け続けてくださったと思います。


 批判されやすい早期抜擢を受け続け、イメージキャラクター就任によってトップ娘役確実だと言われ続け、心無い批判や組替え先での立ち位置の在り方など、きっと、たくさんのことに悩み、 傷ついてきたと思います。いつも明るい笑顔をみせてくださいますが、きっと、本当に、さまざまなことがあったのだと思います。


 だからこそ、8年間駆け抜けてくださった最高の娘役である潤花さんに、ミュージックサロンという最高の舞台を用意してあげてほしいな、と。いちファンのエゴとして、 そんなことを勝手に思っていたわけなのですが、なかなか叶わぬ夢となりそうです。


 開催されることとされないことがあるトップ娘役のミュージックサロンが、 ホテル会場を抑えられるかどうかなのか、本人の意志が関係しているのか。

 長年宝塚のファンであってもそのあたりはクエスチョンマークが浮かぶのですが、もしも本人の意志ならば、会見でも迷うことなく真風さんとの同時退団を選んだとおっしゃっていた潤花さんにとって、「自分が主役の宝塚の舞台は必要なかった」のかなあ、と。そんなふうに勝手に考えては、潤花さんのミュサロなしの寂しさを乗り越えたいと思います。



 はてさて、もう少しでサヨナラショーが開催される時間が迫っていますね。

 長い間、宙組の舞台を男役の中の男役として引っ張り続けてくださった真風さんと、そんな真風さんに惚れ込み、ついていくことを決めた潤花さん。

 ゴージャスで面白くて、大人っぽいのに笑いが絶えない。真風さんと潤花さんを真ん中にした今の宙組が大好きだという気持ちが大きくなりすぎて破裂しそうなのですが、そんなおふたりの大劇場とのさよならがいよいよ目前に迫ってきています。


 今日はどんな素敵なサヨナラショーが開催されるのでしょうか。どこまでも格好いい真風さんの、最後の舞台はどんな魅力であふれているのでしょうか。そして、そこで潤花さんが、どんな笑顔を魅せてくださるのでしょうか。

 想像するだけで寂しくて楽しみで寂しくて、やっぱり寂しいわけなのですが。サヨナラショーではどんな曲がきてもどんな構成でもはじまった瞬間泣いてしまう自信があるので、明日はタオル持参で映画館に足を運びたいと思います。


 本日の前楽は拝見することができませんでしたが、明日、映画館の片隅で、千秋楽を見届けさせていただけます時間を本当に楽しみにしていたいと思います。



 初日の舞台が開いたことがまるで昨日のようなのに、あっという間に大劇場千秋楽が近づいてしまっている宙組公演『カジノ・ロワイヤル』。

 サヨナラショーが真風さんをはじめ、 潤花さんにとっても、そして退団同期である寿さんをはじめとする宙組退団者の皆様にとっても、充実感でいっぱいのモノになりますことを、そして明日は退団者の皆様が無事に大階段を降りてこられますことを心の底より願っています。


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