ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

厳戒態勢の雪組初日と村上理事長に思うこと


 本日、 雪組宝塚大劇場公演 『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』『FROZEN HOLIDAY』が初日を迎えられました。


 雪組の皆様、初日の幕開けおめでとうございます。


 本来の初日から大幅な中止を経ての幕開けとなった本公演、私は本日駆け付けることはかないませんでしたが、改札内でのロッカー使用禁止、 花のみちや劇場前には報道カメラ、劇場内も男性スタッフや警備員の多さが際立ち、かなりの厳戒態勢だと、友人が教えてくれました。聞いているだけで物々しい緊張感が走ります。


 友人もとても複雑な心境で観劇したそうですが、こんな複雑な気持ちで観るのが悔しいほど、素晴らしい雪組公演のようです。


 退団される和希さんの3番手羽根に4人のエトワール。お芝居もショーも世界観が抜群で、ここに一禾さんの笑顔があったならばどれだけ幸せなことだっただろうと思わずにはいられなかったようです。私も雪組生たちの綺麗な綺麗なスチールを見ながら、同じことを思っていました。

 雪組初日の幕開けに安堵するとともに、一禾さんやご遺族の皆様のお心を考えるとどうしようもなくなってしまいます。


 そして雪組公演は幕開きましたが、明日からも厳戒態勢は続くのでしょうか。

 劇団への誹謗中傷がそれだけ凄まじいのだと思いますが、それを生徒さんたちが知らないわけもなく、雪組生はこれから先もとてもじゃない緊張感の中で大劇場の舞台に立たなければならないこと。雪組生にのしかかる心身の負担が本当に心配です。



 あの日以来、宝塚大劇場の幕は開いていなかったので、東京や別箱公演より、ニュースでの注目度も比較的高くなってしまっていることを今日ひしひしと感じたのですが、 ここまで雪組が厳戒態勢なら、12月の宙組東京公演実施は「安全面を考えても別の意味でも極めて厳しい」としか思えません。



 なぜなら、会見で失態を見せた方々がいらっしゃれど、結局世間から批判され、矢面に立つのは舞台に立つジェンヌさんたちだからです。



 そんな中、大劇場公演実施に合わせて『宝塚歌劇団 公演をきょう再開 劇団員の急死問題についての再調査は新理事長、明言せず』という記事が出ていました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4280d31dda33d5a9e5d78294ad36efebdf4f2a32#



 宝塚大劇場公演が幕開く本日、新しく就任された村上浩爾理事長は、関西テレビの「急死した問題を再調査はしないんですか?」という質問に対し、「広報を通していただければ」と回答され、再調査については明言されなかったようです。



 いやはやそうでした。本日より本当に村上取締役が歌劇団の理事長に就任してしまったんですよね……。何というか、いちファンとしては戦々恐々でございます。


 村上理事長が宙組でプロデューサーをつとめていたことや、あの最悪会見にて 「証拠」 にこだわり哀悼の意なんて一切感じさせなかったこと。


 それら含め、個人的には「今のタイミングで一番理事長就任にふさわしくない人物が理事長に就任してしまった」という印象しかありません。


 なぜなら、今理事長に就任すべきは、「いかにご遺族に歩み寄ることができ、そのうえで宝塚歌劇団を改善の方向に導くことのできる理事長」 なわけです。



 それなのに村上理事長は就任時からすでに真反対の印象、 すなわち失礼な言い方をすれば最早マイナスイメージでしかなく、私はこのタイミングで村上理事長を就任させたこと自体、 「これからも宝塚は今のままで変わっていくつもりはありません」と明言されたような気持になります。


 しかも宝塚音楽学校の理事長にも就任されるんですから、改革を望む私個人としては本当にあり得ないですし心の底から「残念」の一言に尽きます……。だって変わりそうにないですよ……。


 今日の雪組開演前に村上理事長からのご挨拶があったらしいのですが、私は以前木場理事長が幕前で「二度とこんなことが起こらないように」という挨拶をされたのを聞きました。

 ですが、その後あんな会見が開かれたわけで、ご遺族の意向に添った再調査もしないわけで、それからはもう、どれだけ立派な挨拶をされてもただの綺麗事に思えて、理事長が開演前に挨拶することにもはや何の意味も感じていません。



 だって、世界一悲しいことが起きても変われないって、 何も変えていかないって、 本当におかしいとしか思えません。



 もう暫くするとご遺族から批判書および証拠が提示されるはずですが、 深い悲しみの中のご遺族が頑張らなければ動けない宝塚歌劇団の方針がファンとしては本当に情けなくて仕方ありません。



 村上理事長に柔軟さがあるのか、少なくともあの会見ではそれを感じることはできませんでしたが、新しく理事長に就任されたことを機に、改めてご遺族の皆様に向き合うこと。そして、第三者委員会が設置されたうえできちんとした再調査が実施され、 宝塚が変わっていけますことを心の底より願っています。



 最後に。本日初日を迎えられました雪組公演は客席降りもあります。どうかどうか、雪組の皆様が危ない目にあわないこと、その上で誰も無理せず公演が実施されますことを心より祈っています。

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