コロナが5類に分類されたこともあって、大劇場ではなく別箱においても、ジェンヌさんたちが各組の観劇をされている情報が続々と飛び込んできます。
コロナ禍当初は公演中止等に見舞われ、公演を観劇すること自体がなかなか難しい状況だったため、こうした日常が堂々と戻ってきたことがとても嬉しいです。
そして、観劇されるジェンヌさんが増えるということは、観劇かぶりをする可能性も増えるというわけです。
実際、わたしも先日、雪組公演『Lilac(ライラック)の夢路』『ジュエル・ド・パリ!!』を観劇した際、幾人かのジェンヌさんたちと観劇被りをいたしました。
上演時間間際で、ひときわ美しい方々が入ってこられるので、ひと目見た瞬間、ジェンヌさんだと分かります。今から同じ空間で観劇するんだと分かった瞬間、物凄くドキドキしますし、いつも以上に行儀よく観劇しようと多くの方々が考えると思うわけです。
そんな中、これはコロナ禍前からあったことはありますが、 観劇被りのジェンヌさんを、写真や動画で撮る方々がいるわけです。
いや〜も〜なんで撮るんですかね……。
というのも、先日観劇かぶりをした際ですよ。幕間になって、ジェンヌさんたちが移動されるじゃないですか。その間、ジェンヌさんたちに当たり前のようにスマホを向ける方を目撃してしまったわけです。
正直、とても残念な気持ちになりました。
ハッキリ言って、観劇被りのジェンヌさんにスマホを向けるのはやめてほしいな、と。改めて感じずにはいられませんでした。
街中で芸能人や事件に対して脊髄反射のようにカメラを向けている人たちがいますが、そんな感じで、なんかもう当たり前みたいにスマホを向けていて、動画か写真を撮っていることが伝わってきて、同じファンとしてジェンヌさんたちに申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
客席側でもジェンヌさんたちはそれはそれは美しいため錯覚しそうになりますが、観劇中というのはジェンヌさんたちの貴重なプライベート時間なわけでして。
そんな貴重な時間をさいてでも他組の舞台で刺激を受けるジェンヌさんたちはすごいなと純粋に尊敬してしまいます。だからこそ余計、せっかくの観劇で嫌な気持ちになってほしくないので、プライベートなジェンヌさんたちのことはぜひともそっとしておいてあげてほしいなと感じます。
自分たちのホームなのでね。ジェンヌさんたちも完全にオフモードというわけではないと思いますが、向けられるスマホの存在によって、ジェンヌさんたちが辟易としなくてもいいような空間になってほしいなと感じます。
もちろんファンとして、大好きなジェンヌさんたちとの観劇かぶりにテンションが上がるのも、はしゃいでしまうのも分かるのですが、観劇かぶりが嬉しいなあという気持ちだけを心に残し、あとはそっとしてあげてほしいなあと。先日の雪組観劇の際、そんなことを感じてしまいました。
観劇中、誰かが携帯の電源を切ってくれなかったせいでピロピロ音が鳴ったり、前の座席の人が背もたれに背中をつけてくれないあるいは前のめりになったり、ガサゴソ袋のようなもので音を立てては何かを食べはじめたり、隣の人とどうでもいいくだらないお喋りをしたり。皆さま様々な観劇マナー違反に一度は遭遇して、嫌な思いをされたことはあるかと思います。
そして、それがなかったら、もっと「快適に観劇できるのに!」と残念に思われることもあったと思います。
ジェンヌさんたちにとっては、勝手な撮影こそが「それがなかったらな」と思う行為に当たるかもしれません。
せっかくの観劇の際に、ファンの勝手でジェンヌさんたちにそういう心苦しい思いをしてほしくはないので、どうか、観劇被りをした際には、トキメキの分だけ、そういったマナーも守られますことを心の底より願っています。