ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

学生団体への苦言について思うことと劇団へのお願い


 せっかくの観劇。特にたった一度きりしかその公演を観劇できないとき、ストレスフリ一な環境で観劇したい気持ちはとてもよく分かります。


 前の席に座る人が前のめりになる人か、隣の席の人が観劇中にビニール袋をガサガサ音を立てる人か、携帯の電源を切っていない人が一緒に観劇しているかどうか。

 ストレスフリーな観劇をするうえで、そのような行為をおかしてしまう方々と鉢合わせたとき、わたしもなんでこんなに観劇運が悪いんだ…….と激しく落ち込むことがあります。


 なので、ストレスフリーな観劇をしたい気持ち、本当に本当によく分かるんですね。


 そういう気持ちがとてもよく分かる反面、ここ数ヶ月、学生団体への苦言を拝見することが頻繁にあり(コロナ前からありましたが)、「学生団体そのもの」をひとまとめに目の敵にしている意見には少し悲しくなったので、今日はそのことについて少しばかり記させていただきます。



 まずは、マナーっていうのは大事ですよね。【観劇中はお喋りをしない、上演中はスマホの電源を切っておく。】
 このあたりは、宝塚というより、他の舞台でも、はたまた身近で言えば映画館でも、劇場内にいる全員に守ってほしい最低限のマナーだと思います。


 かつてわたしも、上演中に喋りに喋りまくる学生団体を鉢合わせたことがあります。
 宝塚と全く関係ないお喋りをしていたり、そこからお喋りが波紋のように広がってあちこちで繰り広げられていて全然舞台の声が聞こえなかったり、だけど引率の先生は寝ていて注意どころかそのお喋りに気づいていない、というような苦い経験をしたことがあります。そしてわたしはこの団体と席も近くて当時の観劇はかなり地獄でした……。


 そういう団体さんと鉢合わせて、せっかくの観劇が台無しになって不満を持つ気持ちはわたしも経験者なので分かります。
 いくら宝塚側が営業をかけたものであっても、 学生や先生が宝塚に興味が無くても、それでも、「宝塚を観劇することを芸術鑑賞や修学旅行のひとつのイベントとして決めた」のならば、学校側は最低限のマナーを生徒に教え、そして引率の先生はそれをいつでも指導できるようは体制をとっておくことこそが学校行事なのではないかと思うわけです。


 なので、 それを実行出来ていない団体と当たったときは、正直がっかりするのも仕方ないと思うんですよ。ですが、もちろん全員が全員そうじゃないんですよね。それどころか、とっても静かに観劇される学生団体さんも大勢いらっしゃいます。むしろ、友の会の会員だろう席で観劇している方々の方がマナーが悪いことなんてしょっちゅうあります。


 なので、学生団体だけをひとまとめに目の敵にするのはやめてほしいなあ……と。それに、マナーを守って観劇してくださっている学生さんが殆どです。


 また、こういう機会がないと、 宝塚や舞台や芸術に興味を持つきっかけを掴めない学生さんもいると思うんです。そしてそれを機に、華やかな世界の虜になってくださる方々もいらっしゃると思います。なので、学生団体の受け入れ自体は、続けていってほしいなと個人的には思います。


 しかしながら、一度嫌な思いをしたことがある方は、いろいろ思うことがあるとは思いますし、それは仕方がないことだもも思います。なので、そこは劇団が、「この日はこのあたりの席に団体がはいります」とチケット抽選前にお知らせしておくことでひとつ解決できると思うんですよ。
 じゃあこの日は避けよう、とか。宝塚ファン側に選択の余地を与えてくだされば、学生団体に厳しい目は向けられにくくなるかなと思います。(あとは学生専用の団体貸切日を設けるなど、方法はあるかなと思います)


 また、「千秋楽や初日」 など、 「宝塚ファンにとって特別な日」に団体を入れるたび、 「そのチケット宝塚ファンに回してよ」という声をとても頻繁に聞きますので……そのあたりが、目の敵にするひとつの理由かなとも思うので、そこは劇団側が学生団体の為にも配慮すべき事案だと思うので、 上手いこと調整を図ってくだされば幸いです。


 嫌なことがあったら、それを口にするのは大事なことでもあります。が、度が過ぎた意見というのは、人に怖さや不安を覚えさせてしまうのも事実です。

 例えば、宝塚を観劇する学生さんが学生団体を目の敵にするような意見を見かけたら、宝塚の観劇はとてもじゃないけれどハードルが高いと思われますし、そんな厳しい目を向けられながら観劇しなければいけないのならもう二度と宝塚には足を運ばないと思われるかもしれません。

 そして、そうやって門扉が狭くなればなるほど、芸術分野は衰退の一途を辿ると思います。


 【上演中のお喋りは禁止でスマホの電源は切る】

 これだけを守ってくだされば、大抵のファンの方々は学生団体をあたたかく受け入れると思います。それでもケチをつける方々は、言葉は悪いですが不寛容すぎる客層なんだと思います。


 例えば拍手のタイミングなどで細かいことを口にする方もいらっしゃいますが、 拍手なんて、感動した時、キタ!と思ったとき、ノリたくなったとき、自由に叩けばいいものなんですよ。
 宝塚は特有の拍手のタイミングがありますが、そんなの学生さんはわからないですし、そこに本来ルールはないので、台詞が聞こえなくなるようなことがない限り、悪ふざけでもない限り、心動かされた時に拍手をしていいと思いますし、その新鮮さがジェンヌさんたちにとっても嬉しいんじゃないかなと個人的には思います。


 わたしはトイレの列に並んでいる時、「綺麗やったな〜」とか、 「あれ全部女の人なの信じられん」とか。 そういう宝塚初観劇の新鮮な感想で盛り上がっている会話を耳にするのがとても楽しかったりします。 トイレの列で生徒さんの悪口を言う宝塚ファンよりも、何百倍も心地よいお喋りを繰り広げてくださる生徒さんはたくさんいらっしゃいます。


 なので、 学生団体そのものを拒否するような意見を見かけると、 本当に悲しい気持ちになりまして。 度が過ぎたマナー違反に怒るのは当たり前ですが、まるで学生団体全部が悪だとひとまとめに決めつけるのは間違っていると思うので、どうかそのあたりは視野を広くしていただきたいですし、 劇団側も、団体情報などは早めにお知らせしてくださるなど、「無益な衝突」が起きないよう配慮してくだされば幸いです。



 まあそれに、何度も通っているだろう宝塚ファンであっても 「上演中のお喋りは禁止でスマホの電源は切る」 を守れない残念な方々はいらっしゃるので、 学生だとか大人だとか団体だとか宝塚ファンだとか、そういうもので区分するのではなく、ぶっちゃけ「最低限のマナーを守れる人はこれからも観劇に来てほしいですし最低限のマナーを守る気のない人にはこれから先観劇に来ないでほしいなあ〜」という気持ちでいっぱいです。



 以上、この件について個人的に思うことでした。今回の記事にて不快に思われた方々がいらっしゃったら誠に申し訳ないのでふが、皆様が快適に観劇出来ますことを心の底より願っています。


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