ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

会見の差。保身の劇団と誠実すぎる遺族側の意見について


 本日、宝塚歌劇団が記者会見を開きました。各局生中継だったようです。わたしは仕事だったので録画しておいたものを後で拝見しました。①


 次に、宝塚公式HPに掲載された『外部弁護士からなる調査チームの調査報告・提言を受けた宝塚歌劇団の今後の対応について』のファイルを拝見しました。


 『詳細はこちら』と記されたものは6ページ。


 『調査報告書 概要版(別紙)』は36ページ。


 どちらも全文、全資料拝見させていただきました。②



 そして最後に、劇団の会見を受けてのご遺族側の会見を拝見させていただきました。③



 時間がかかりましたが、①〜③すべて自分の目と耳で感じ取ってからの感想です。



 まずは①を拝見した感想として、「ご遺族の皆様に真摯に対応するっていうのはただの綺麗ごとなのだと感じるほど最低最悪のクソ腹立たしい不快感を覚えるだけの会見だった」ということでしょうか。


 今日の午後に会見があると知ってから、こんな会見になってしまうのではないかと恐れていた通りの会見内容が本当に本当に残念でした。


 あんまりに都合がいい調査結果。保身のことしか考えていないんだろうなという話し方。そしてご遺族の意見を全否定する姿に、私はなんだか悔し涙まで流れました。


 木場理事長が12月1日付けで引責辞任すると発表されましたが、それがなんの解決になるのか。減給がなんの改革に繋がるのか。私には全く理解できません。


 今回の件を有耶無耶にしたまま、とにかく面倒なテコ入れはしたくないし、あくまで我々は関係ないし、宙組公演は実施できるなら実施したいという考えが隠しきれていないなと思いました。(過剰労働問題については支持したい箇所もありました)




 次に②の資料を拝見しては、ヘアアイロンの件をはじめ、「ご遺族との認識の食い違いが顕著」であることを客観視しました。長い文章だったので、読んでいるうちに昂っていた感情が静まりつつ、長時間労働を是正する方向性は感じました。


 ただ、パワハラに関しては、あんまりに都合よく全否定されていることや眉を顰める習慣、そして週刊誌の罪など、「この調査報告書はあまりに偏っている」という印象を受けずにはいられませんでした。結論ありきで報告書がつくられたような印象です。





 そして③、劇団の会見を受けてご遺族の代理人弁護士が記者会見を開いたものを拝見。劇団側の会見があまりにも粗末だったことを際立たせるような会見でした。


 ご遺族の悔しさや悲しさは計り知れないのに、それでも劇団への歩み寄りを感じる姿勢、話し合いを続けてくれようとしている姿勢があまりに切実で胸が痛みました。


 劇団がこれから先、健全に運営されるためにも徹底的に事実は解明されるべきであり、そして改善されていくべきであると、その場しのぎの劇団よりもご遺族側の方が「劇団の未来や先」を見据えていて、違う意味で泣けてきました。


 
 今回の報告にて、過剰労働問題は評価すること。ただ、ヘアアイロン事件をはじめ、ご遺族はヒアリングを受け、証拠となるLINEも提出した。けれど、調査報告書には記されていなくて、そのあたりに問題があること。謝罪についてなど。明確で論理的なお話をされていました。


 ここで内容を一部抜粋するよりも、ご遺族側の記者会見をフルで拝見した方が誤解なく受け取れると思いますので、見ていない方は、これからの宝塚のためにも今一度拝見していただきたいなと感じました。


 また、ご遺族側は訴訟を考えているわけではく、ましてや劇団と真っ向対立したいわけではない。ただ、今の体質は変えてもらいたいし、今改善しなくていつ改善するのかという、まるで宝塚を愛する私たちファンの代弁者のような話も多くありました。一禾さんの存在も大きいのでしょうか。とにかく、うんうんと頷く箇所がたくさんありました。



 ①〜③を自分の目と耳で確認するだけでかなりの時間を要したので、まだ完全に咀嚼しきれていないですし、自分の考えもまとまってはいませんが、劇団にはもっと腹を括ってほしいと思います。


 だって、かなりの数のファンは腹を括っていました。少なくとも、私は腹をくくっていました。どういう発表があっても受け止める。そうやってひとつづつ間違いを認めて、ひとつづつ是正して、その上で少しづつでも正しい方向に宝塚が向かっていけるよう。長い時間がかかってもそれについていくと腹をくくっていたんですよ。


 それなのに、ご遺族の心を千切るような劇団側の会見は本当に残念で仕方ありませんでした。生徒さんたちのいる環境を更に悪くするだけの会見だったように思います。


 ご遺族が求めているのは謝罪と改善で、本当なら何も難しくないことなのに、会見で複雑化させて世間も敵に回して……。ご遺族に不誠実なことがどれだけ最低なことか今一度考えを改めてほしいです。



 今後、ご遺族側は報告書を受けての意見書を歌劇団側に提出。併せて遺族と歌劇団・阪急側との面談交渉を今月末までに行う予定のようです。


 おそらく再調査を要求されると思いますし、私もそれを支持します。


 劇団から「二度とこんなことが起きないように」と何度も耳にしましたが、保身に走ってはそれを防ぐことはできません。いい加減、わたしたちにたくさんの幸せをくださったかけがえのない彼女の命を重く受け止めてください。ご遺族の皆様の要求は、あまりに切実なものです。


 この件はこれからも長引くとは思いますが、歩み寄ってくださっているご遺族の皆様の声に、今からでもいいのできちんと耳を傾けてほしいです。



 最後に。自分の意見がまだまとまらないのですが、私はもっと、ご遺族の皆様の心に寄り添った会見を開いてほしかったと。切実にそう感じては、今も悔し涙が流れそうですが、ご遺族にも不誠実で生徒さんたちの立場を更に悪くさせるような今日の会見は本当に本当に本当に残念でした。




 亡くなられた彼女へ、改めてのご冥福をお祈りいたします。


にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村