ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

雪組生の状況と個人的に思う宙組の行く末について


 クリックしていないので詳細は分かりませんが、今週の文春に、昨日雪組公演が45分間中断された内容が掲載されたようです。


 45分という長さの中止に心配していましたが、「舞台上のトラブルがあったみたいで、その後無事に雪組公演が再開された」と窺っていたので、舞台装置トラブルかなと思い、あまり深く捉えていませんでした。


 ですが、文春では生徒さんが過呼吸に陥ったことが中断の原因だとされていました。


 真相は分かりませんが、もし本当に過呼吸が原因で中断があり、なおかつそれが劇団の対応に納得していない等の精神的なものから生じたのなら、このままの状態で舞台を続行させること、本当に本当に本当に心の底から心配です。


 心身の健康が確保されないまま舞台に立つことは、本当に危ういことだと、嫌になるほど痛感しています。雪組生の心身の状況を本当の意味で知ることは出来ませんが、雪組生の身体に鞭打ってまで公演をしてほしくはないというのが個人的な本音です。


 もしも今回の過呼吸報道が事実なら、人間は身体が資本です。どうかどうか、誰かのためだと言い聞かせながら無理をするような、そんな身を削る無茶をしないでほしいです。


 公演実施より、雪組の皆様の心身の健康と安全を心の底より願っています。





 ここから話を変えますが、宙組東京公演全日程中止と組替え中止が発表された昨日は、歌劇 2023 年 12 月号の発売日でした。


 そして、その表紙を飾られたのは桜木みなとさんです。桜木さん、歌劇初表紙おめでとうございます。


 2022年に歌劇の表紙を担った瀬央さんのことも頭をよぎりましたが、桜木さんが2番手羽根を背負ったこともあり、こうなるかなとは想像していたのですが、瀬央さんの歌劇表紙もまた拝見できますよう祈っています。


 そう。桜木さん、2番手羽根を背負ったんですよね。 いろいろありすぎて、宝塚大劇場で2番手羽根背負った桜木さんを拝見したのは、もう随分前のことのように感じてしまいます……。

 大劇場で宙組初日を観劇したときには、こんな悲しい未来が待っていると想像すらしていませんでした。



 また、歌劇12月号の中身として、11月号同様、「組レポ」、 「えと文」 、「楽屋日記」 さらには「2023年、舞台を振り返る」等、宙組さんの寄稿文は掲載されていません。


 そして昨日発表された宙組東京公演全日程中止と組み替え中止。


 さらには今回の件を受けて 「宙組解体」という意見もちらほら見かけ、時を戻せたら……と、絶対に叶わない思いすら抱いてしまいます。



 今回、ご遺族の中には現役生もいらっしゃり、「宙組に配属された事がこの結果を招いたのです」というコメントをされている以上、少なくとも雪組宙組で「組による違い」があったんだろうなという認識は私も覆ません。


 ので、過重労働だけを認め、第三者委員会の再調査もされないまま「何も問題はない」で突き進み、パワハラ認識等を吟味することも改めることもなく、「何も変わらない今のまま続いていく」のなら、私は110期生たちを宙組に配属すること自体まずいことだと思っています。


 ですがここまできてしまったので、「何も変わらないまま続いていくこと」は恐らく回避されるように思います。(というか、いい加減そう願いたいですし、この最後の機会を逃したらもうチャンスはないように思います。)


 ご遺族側に寄り添いながら変わっていけたらそれが一番いいのですが、そのあたりはこれからの面談結果などを待つしかありません。



 私は、ご遺族側との和解があったうえで宝塚歌劇団の悪しき習慣などが改善されるのであれば、その先も世間からの非難があれど、宙組公演が実施されてもいいと思っています。


 世間からのイメージダウンはすさまじいですが、ご遺族にも歩み寄り、変わるべきところが変わっても、それでも文句や石を投げてくる方々は、ただのクレーマーでしかありません。


 しかしながら、その「変わるべきところ」に 「宙組解体」 を掲げている方もいらっしゃるわけなのでファン同士でも揉めそうですが、このあたりの 「宙組の行く末について」 は、 個人的な気持ちとしてもとても難しい部分があります。



 というのも今回の件を受けて宙組生が意見書を提出し、それを劇団側が(今回の件とは別問題としながらも) 受け取った事実もあります。


 確かに 「宝塚」 と同じくらい 「宙組」 というワードは
白い目で見られるものになってしまいました。


 ですが、 (意見書の中身はわからなくても)「宙組のあり方を変えたい」 と思っている方々がいらっしゃるのなら、安易に解体するのではなく、何を変えるべきか吟味しながら、変わりたいと願っている方々に浮かばれてほしいとも思います。


 もちろんこのまま「宙組」を続けていくには、先述した通り、「ご遺族側との和解および宝塚歌劇団の悪しき習慣などが改善されること」が必要不可欠だとは思いますが、それが達成されたあかつきには、このまま「宙組」 を続けたいかどうか、世間やファンの声ではなく、「宙組生たちの意見をくみ取ってほしい」というのが個人的な意見です。



 そして、初動のように、これから先も劇団が間違った対応を取り続けてしまえば、いくら団員の皆様やファンが望んでも、宙組解体は冗談抜きで免れない可能性があります。


 個人的に危うんでいるのは、週刊誌やマスコミの報道、世間の炎上が過熱していくことによって 「世間が求めているもの(加害者とされている方々の退団や宙組もしくは宝塚解体)」と「ご遺族の皆様が求めているもの (内々の謝罪や体制改善)」 が乖離していくことです。


 私はこれ以上、間違った対応を続けて、亡くなられた方やご遺族の方々、ひいては宝塚に所属する方々を傷つけないでほしいという気持ちでいっぱいなのですが、この重要事項において、劇団の対応を見守ることしか出来ないのが本当に歯痒くてたまりません。



 深い悲しみの中において力を振り絞って動いてくださっているご遺族の訴えを力で押さえつけずきちんと向かい合い、上層部の方々の体制や110周年の良し悪しある伝統含め、宙組だけでなく宝塚全体の問題だと捉え、これをきっかけに宙組だけでなく宝塚全体がいい方向に変わっていってほしいのですが、果たしてどうなっていくのか……。



 ちなみに阪急阪神ホールディングスから株主通信も届きましたが、阪神タイガース優勝の文字が目立ち、宝塚歌劇団の文字および今回の件についての記載はどこにも見当たりませんでした。

 なかったことには出来ないと分かっているとは思うのですが、企業としてもっとまともな対応は出来ないのかなと感じざるを得ません。



 また、宙組中止をきっかけに、擁護したいがあまり、亡くなられた方の人権を無視したような名誉毀損の記述がますますSNS等でも広まり、陰謀論まで唱えられていてもう辟易としてしまうのですが、「大切な団員のひとりが亡くなられた事実」「それをご遺族が訴えているという事実」。いちファンとして、その事実だけは見失わないでいたいと思っています。



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