ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

公演日程見直し。改めて露呈した劇団の対応力の無さについて


 本日は、「2024年1~3月宝塚歌劇公演日程の見直し」が発表されました。


 11月14日に公表した調査報告書で対処すべき課題(提言)におけるスケジュール改革について、「過密な公演スケジュールの解消」、「新人公演の在り方の見直し」等について、前倒しで実施されるとのことです。


 【見直しの概要】


 ① 過密な稽古スケジュールの改善を図るために、稽古日数ならびに舞台稽古日数の増加などを実施。そのため一部公演の初日を変更。


 ② 本公演(宝塚大劇場公演・東京宝塚劇場公演)の1週間あたりの公演回数を、「週10回」から「週9回」に変更。


 ③ 新人公演の在り方の見直しを図るため、2024年1月~3月の間の新人公演は、東京宝塚劇場のみの上演とする。(以降についてはあらためてお知らせ)



 以上が見直しの概要です。そして以下が上記に照らし合わせた中止内容です。


 <星組宝塚大劇場公演>

  1月1日13時公演~1月5日11時公演は中止。初日は「1月5日(金)15時30分公演」


  1月11日(木)15時30分公演
  1月18日(木)15時30分公演
  1月30日(火)15時30分公演が中止。

  新人公演(1月25日(木)18時公演)中止



花組宝塚大劇場公演>

  2月9日13時公演〜2月10日11時公演は中止。初日は「2月10日(土)15時30分公演」

 
  2月18日(日)11時公演
  2月20日(火)15時30分の貸切公演
  3月5日(火)15時30分の貸切公演か中止

  新人公演(2月29日18時公演)中止。




雪組東京宝塚劇場公演>

  1月9日(火)18時公演
  1月16日(火)18時公演
  1月23日(火)18時公演
  1月30日(火)18時公演
  2月6日(火)※11時公演が中止。



星組東京宝塚劇場公演>

  2月29日(木)18時公演
  3月5日(火)18時公演
  3月12日(火)13時30分公演
  3月19日(火)18時公演
  3月28日(木)18時公演が中止。



 ということで、大劇場の初日および新人公演中止に、2回公演中止に、さまざま発表がされました。


 まず大前提として、過密スケジュールが緩和されて生徒さんやスタッフの皆様の負担が減ることは大いに賛成です。

 その点に関しては何も不満はありませんし、生徒さんやスタッフさんたちのためになる改革は進めていってほしいと思っています。


 ただ、公演中止や見直しについてではなく、「抽選および販売を延期できた公演があったにも関わらず通常通り実行したこと」や「決断が遅い点」にはかなり激しく不満を抱いています。


 もちろん、劇団が調査報告書を公開した11月14日時点では、新人公演や過密スケジュールについて、2024年後半から見直す予定だったのでしょう。

 ですが、2回目の労基が入って、前倒しで見直しを実施しなければいけないことになったんだと思います。


 ただ、花組大劇場公演の抽選申し込みなんて先週のことでした。当落なんてたったの2日前。


 2日前にこの見直しが決まっていなかったとは到底思えません。


 2日前は千秋楽だっから……と言うならば、その前日にでも前々日にでも見直し発表することは可能だったと思います。


 発表と共に仕切り直して花組一次の抽選申し込みをやり直すとか。そういうことをせずに当落を出しておいて、2日経ったら「該当日時は中止です。返金します」で終わらせてしまうところ、あんまりに誠意がないと思います。中止日程が分かっていたら他の日に応募をかけた人は絶対に多かったと思います。


 私は花組 1 次は外れている人間ですが、 今回は1枚のみの応募で、たくさんの人が静かに喜んでいたのを知っています。それなのに、当選を知ったたった2日後にその公演が取り消されてどんな気持ちになるのか。そういうことをなぜ汲み取ってあげられないのか。ちゃんと考えて売ることがなぜできないのか。


 つまるところ、チケット発売前に見直せる部分はたくさんあったのに、それをしなかったから私はかなり激しく不満を覚えた、ということです。

 劇団が潔くなさすぎるあまり振り回されてそろそろ疲れるのが本音です。


 もう一度言います。 公演日程を見直すことは良いんですよ。ただ、それならばチケット販売期間も見直す必要があったと思います。

 販売経路は自前なのですから、何も難しくない話です。ちゃんと考えてから、チケットを販売する。当たり前の話だと思います。返金したらいいってもんじゃないんですよ。


 それともこの数日間で緊急にこのスケジュール見直しを決めたのだとしたら、計画性はないわ運営は後手後手すぎるわで対応力の乏しさに呆れます。 劇団があわよくばの甘い考えで動きすぎるがあまり、こうやって後から後から皺寄せがやってくるんです。


 そもそも、今回の件を受けて、大部分のファンは公演延期などの可能性すら覚悟していたわけです。11月14日の時点で、もしくは1回目の労基が入った時点で、チケット販売をストップするなどの判断をしていたら、まだこんなにもたくさんの人をがっかりさせることはなかったと思います。



 チケットを取ると言うのは、先着や一般で早起きを頑張ることだけでなく、スケジュールを調整して有給を入れてホテルや新幹線や飛行機の予約をとるすべての行為がセットなんです。

 それらすべてが無駄になったこと、むしろこれからキャンセルの作業やキャンセル料を負担をしないといけない人たちの心を考えると、なんでチケット販売を考えなしに実行できるのか甚だ理解できません。星組公演なんてあと2週間後だったんですよ……。



 宝塚は貸切公演なんかも多いので、調整等大変なのは重々承知しています。ですが、公演中止になるのが分かっていながら抽選実施もしくは当落結果を出してしまうそういう対応力のなさが、2週間後の公演を息をするように中止にしてしまう配慮のなさが、本当に本当に本当に一企業として情けないなと思います。



 いやもう、夢組メールにて足踏み状態を教えてくれていた月組大劇場と花組東京から公演日程が見直されるのだとばかり思っていたんでね。星組一般だって販売して花組大劇場だって抽選を始めてしまうからね。まさかこういう形で販売されたチケットが中止になるとは思っていなかった人が大多数だと思いますし、そういうとこやぞ劇団マジで……って感じです。



 振り回されるのにも疲れてきたな……生徒さんたちを応援したいだけなんだけどな……という気持ちが芽生えてくるのですが、改めて、スケジュールの見直しだけでは亡くなられた件に関する根本的な解決にはならないことも記しておきたいです。


 私には真相もさまざまな因果関係もわからないため、過激な批判も過激な擁護もするつもりはないのですが、頼みますからご遺族の皆様にはこんな不誠実な対応をとらないで下さいということを切に願っています。




 最後に。宝塚ホテルの従業員の方。今回の中止を受け、観劇プランキャンセルの電話をご丁寧にありがとうございました。上に振り回される従業員の方々の心労を思うと同じ社会人として心が痛くてたまらないのですが、 くれぐれもご無理などなさらないよう、どうかご自愛くださいませ。


 それでは、さよなら私のSS席……。2024年の宝塚がご遺族の皆様と向き合いながら少しずつでも良き方向へと歩いていけますことを祈っています。


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