ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

礼さんのことで改めて考えさせられたジェンヌさんたちのハードスケジュール話

 明日は星組『1789』東京大千秋楽の日でございます。礼真琴さんが舞台復帰してくださってはや3日。チケットを持っていなくても、ひと公演ひと公演無事に幕開いていることに胸撫で下ろす今日この頃。


 しかしながら、2幕から公演中止の緊急事態には、すべての宝塚ファンが衝撃を覚えたと思います。そして、皆様も、そろそろ真剣にジェンヌさんたちのハードスケジュールについて考えるべきときが来たと感じたのではないでしょうか。



 ということで、本日はそのことに少しばかり個人的意見を述べさせていただきたいのですが。



 まず、「つい最近千秋楽が終わったばかりだと思ったらもう集合日」 。

 そういう驚きが、およそ各組、毎月のようにやって来るのが宝塚歌劇団です。


 私たちファンはほぼ毎日東西別箱等で宝塚の公演が実施されている現状に大変楽しませていただいておりますが、それはタカラジェンヌさんたちの激務と引き換えにある楽しさなのだと、最近痛いほどに感じております。



 今迄もさんざん心配してまいりましたが、この度の「2幕での公演中止」「礼さんの休養発表」に伴い、いよいよ宝塚の1年間のスケジュールを考え直すタイミングがやって来たのではないかな、と。



 ジェンヌさんたちが凄い! という表現が斜め上に盛り上がり、「タカラジェンヌさんたちはハードスケジュールもこなす体力おばけで格好いい」みたいな感想をよく耳にします。

 外部公演 『ファントム』 で真彩さんがWキャストからシングルキャストになったときも、「かつてトップ娘役を担ったからこそこなせるハードスケジュール」と誇るように表現されている方々も多くいらっしゃいました。


 ハードスケジュールをこなせるジェンヌさんたちは確かに本当に尊敬するほど格好いいです。

 ですが、 本当は、 Wキャストのはずがシングルキャストに変更され、公演日程は変わらないと発表された時点で「真彩さんの体調は大丈夫なのか。あまり無理はさせないであげてほしい」 と、声を大にして心配してあげるべきところだったのではないかな、と感じました。

 幸い、真彩さんは元気に舞台に立ち続けてくださっていて何よりではあるのですが、一歩間違えれば取り返しのつかないことがこの世には多く存在します。



 今回の礼さんの休演も、そのひとつだと思われます。そして、こういった緊急事態を未然に防ぐために一番大切なことは、ジェンヌさんたちのハードスケジュール緩和。つまるところ、 「宝塚の1年間のスケジュールの見直し」なんだと思います。



 個人的には「平日2日間の休み設定」 にして、「1日2回公演は減らしていく」のが最良かなと思います。


 マチソワはファンにとってとても楽しくて(あの娘役さん多分あの子だけど自信がないからあとでプログラム見てソワレで答え合わせしよ)とかできるところもとても便利で、今日も今日とて月組をマチソワして楽しみ尽くさせて頂いた人間なのですが(月組公演今日も本当に楽しかったです)、ジェンヌさんたちのことを考えると、2回公演の回数は減らしてあげるべきかな、と。


 お客様ファーストなんて、そんな「お客様は神様理論」は、個人的には必要ないと思っておりまして。


 とにかくわたしたちが大切にしてもらいたいのは宝物のような全ジェンヌさんたちの元気と健康なので、「ジェンヌさんファースト」を掲げて、すべてのジェンヌさんたちに今より休養できる時間を与えてあげてほしいと思います。



 「昔のジェンヌさんはそんな過密スケジュールをこなしていたのだから今更甘えさせられない」という批判もあるかもしれませんが、それこそ昔から、ジェンヌさんたちは全員身体に鞭打って舞台に立ってくださっていました。無理をしてくださっていたのです。
 4組が5組に増えたときにはスケジュールが緩和されるかと思いましたが、なぜかますますジェンヌさんたちには仕事が増え、ハードモードに突入したように思います。


 確かに、「ハードスケジュールをこなすジェンヌさんたちは格好いい」のかもしれませんが、「どれだけジェンヌさんたちが美しくて浮世離れして見えたとしても、わたしたちとなにひとつ変わらない普通の人間」だということを、わたしたちはもっともっと身に染みて理解すべきなんだと思います。



 学生の頃は自分の体力も無限だったため、そういう「疲れ」に鈍いところがありました。ですが、社会人になってからと言うものの、「もっと休みが欲しい……」と嘆く人間になりました。 いっぱい寝る時間が欲しい。そう思う人間になりました。

 ていたらくな人間である己とジェンヌさんを比較するなど烏滸がましいにもほどがあるのですが、とにかくジェンヌさんたちにも限界は絶対にあるはずなのです。礼さんの緊急休演は、そして昨今の休演者の多さはそれを物語っているとも思います。


 「平日2日間休み」にして、 「1日2回公演は減らしていく」という提案には「チケットがますます取れなくなるだろ」とか。「収益がガタ落ちするのでは?」という反対意見があるだろうなとは思うのですが。

 充分休みをとれるからこそ各公演、大劇場・東京宝塚劇場の公演期間を今より1週間〜10日ほど長くすることもできると思います。


 1日1公演になったら週に一度夕方くらい「さまざまなジェンヌさんのトークイベント」 なんかを開催することもできると思います。(ジェンヌさんが椅子に座って、舞台の上からお話しするのを客席で聞くためにチケットを買う、みたいな内容で)


 ハードスケジュールを見直しつつ収益も見込む方法なんて、試みていないだけで、ぶっちゃけいくらでもあると思うわけです。 「S席のチケットをもっと細かく値段設定して収益を上げる方法」 だってその一端を担うかなと思います。



 ただひとつ問題があるとすれば、スケジュールを見直してほしくても、宝塚歌劇団はスケジュール公表がとっても早い特徴があります。

 どんな界隈の方に伝えても驚かれるのが、宝塚歌劇における「日程公表の早さ」なのです。



 2024年は110周年ということもあって、10月13日までの公演スケジュールが発表されてしまっています。

 1月に大劇場で実施される星組 『RRR』 2月の花組 『アルカンジェル』 はカード会社を中心にすでにチケットの販売が始まっています。ので、今更公演日程を変更するのは難しいことが窺えます。


 ということで、 「今スケジュールが発表されている演目よりも後の公演たち」 が対象にはなりますが、どうかこれから先、ジェンヌさんたちが充分に休養をとれるスケジュールに変更されますことを心より祈りたいと思います。


 劇団様、ジェンヌさんたちは宝でありますので、少しづつでもいいのでスケジュールの見直しをしてくださいましたら幸いです。





 ということで、『1789』代役公演を経て、多くの宝塚ファンがスケジュール(もしくはトップスターにすべてを背負わせ問題) を考えることとなったと思いますが、明日はそんな星組さんの大千秋楽でございます。


 大好きな音咲さん、有沙さん、天路さんの退団日であり、翌日には専科に異動される瀬央さんの星組最後の日でもある明日は、 「今の星組」 の大きな分岐点となります。

 本公演、本当にさまざまなことがありましたが、明日、大千秋楽を礼さん含めた星組の皆様と輝月さん、そしてわたしたちファン全員で無事お祝いできますことを心の底より願っています。


 明日はライブビューイングで、まずは元気な礼さんの姿を拝見できますことを心より楽しみにしています。その上で、今の星組の最高の集大成を拝見できる最高の1日になりますように。


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