本日、花組 宝塚大劇場公演『うたかたの恋』『ENCHANTEMENT(アンシャントマン) -華麗なる香水(パルファン)-』休演者復帰の発表がありました。
和礼彩さん、涼葉まれさん、纏涼さんの3名の方々が、1月22日(日)11時公演より復帰されるとのことです。
和礼さん、涼葉さん、纏さん、公演復帰おめでとうございます!
昨日に引き続いての吉報です。これにて、1月19日より休演が発表されていた8名の花組の皆様が全員、回復して舞台に戻れたことになります。
早期回復されたこと、皆様が元気で舞台に戻ることが出来たこと、本当に嬉しく思います。
嬉しく思うと同時に、今回、休演が発表されたのは100期から108期に至る下級生たちが中心でした。
公演は再開するのに自分は休演という現実は、彼女たちにどれだけのプレッシャーと不安を与えたことでしょうか。
自分のせいで公演がストップしてしまうかもしれない。大勢の人たちに迷惑をかけてしまうかもしれない。今までのような体力がなくなっているかもしれない。
休演が決まってしまう際、いろいろな心配事や不安がジェンヌさんたちに付きまとってしまうと思います。
数年前、コロナというものが出現し、その未知なる恐怖から行動規制がかけられ、たくさんの人たちが不安に苛まれました。長期的に公演を止めていた宝塚が、いよいよ舞台を再開すると発表すれば、たくさんの批判的な声が宝塚に向かうことになりました。
そして、宝塚からコロナが出現すればニュースで取り上げられ、鬼の首を取ったように晒されたこともありました。
今も、「宝塚」と検索すると、「公演やめろ」の心無いワードが検索候補として上がってきます。これを見るとはなしに見てしまったら、ジェンヌさんたちは何を思うのでしょう。
下級生たちの中には、コロナになって以降宝塚に入団した生徒さんたちもいらっしゃいます。
宝塚はただでさえ独自のルールがあります。それに加えて、コロナにより下級生たちには同期同士の食事でさえ「黙食」がルールづけられたと思います。気の休める時間というのが、本当になかったのではないか、今もそうではないのかと心配にもなります。
年末にはハラスメントの報道もありました。その報道に、ジェンヌさんたちは何を思い、何に怖くなり、何に不安を覚えたのでしょうか。そんなふうに「何か」を感じてしまった、抱えてしまった「心」に、優しく向き合ってくれる機関は宝塚の中にはあるのでしょうか。
芸事は辛くて当たり前。そうおっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、芸事をする方々も私たちと同じひとりの尊厳ある人間であり、「心」は守られなければなりません。
舞台に向き合うためにも、心のSOSを聞いてもらえる専門的な場所が、メンタルケアをしてもらえる場所が宝塚にあってほしい。そして、ジェンヌさんたちが伸び伸びと舞台に立てるサポートをしてほしい。そう願わずにはいられないと改めて感じるに至りました。
改めまして、花組公演復帰の3名の方々、本当におめでとうございます。休演されていた方々に、今日からたくさんの温かな拍手が送られますこと、とても嬉しく感じます。
コロナにより思う通りに舞台ができずもどかしい気持ちを感じてはしまいますが、花組『うたかたの恋』『ENCHANTEMENT -華麗なる香水-』がこれ以上ひと公演たりとも欠けることなく大千秋楽まで走り抜けられますことを、東京では新人公演が上演出来ますことを心の底より願っています。