ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

とある非難について思うこと



 今日は成人の日です。ご成人を心よりお祝い申し上げます。


 生徒さんたちでも成人を迎えた方々がいらっしゃるでしょう。お祝い事から遠ざかっている劇団ではありますが、皆様が今日この日まで生きてきた軌跡、いちファンとしてとても喜ばしく思います。


 震災からはじまってしまった2024年。すでに大変な年ではありますが、皆様のこれからの人生が豊かな出会いに恵まれ、幸運に満ちたものでありますことを心の底より願っています。

 

 

 はてさて、1月中旬までに劇団側とご遺族側の代理人による3回目の面談が実施されるというのは記憶に新しく。1月中旬というのは目の前まで迫っているので、そろそろ面談が実施されるのかもしれません。


 そして、ここから本題なのですが。団員が亡くなられた件について、一部ファンの間ではご遺族だけでなく、下級生たちに辛辣な意見を向けている方々を頻繁に見かけます。


 個人的にはご遺族に非難を向けることはもちろん、下級生たちを非難することもほとほと信じられず、今日はそれについて私が思うことをいかざっくり記しますので不快な方はお戻りください。





















 端的に申し上げて、宝塚に所属する生徒さんたちは如実に人気の差や出番の差があります。


 トップコンビ、二番手、三番手はもちろん、別格男役、別箱ヒロイン経験者、新人公演主演経験者、エトワール経験者など。なにかしら突出した出番や抜擢、ビジュアルや実力がある方々は、たくさんのファンを獲得します。その分だけ見つけてもらいやすく、魅力を知ってもらいやすく、支持されやすく、応援の声と合わせて味方も増えていきます。


 そして、下級生の頃から顔と名前を覚えてもらえる生徒さんたちは限られます。


 なぜなら文化祭で主演・ヒロインを担ったり、早くから新人公演で抜擢される生徒さんたちの数には限りがあり、全員平等に抜擢されるなんて生ぬるいことはありません。よっぽど宝塚のファンでない限り、全組子を網羅することなど容易ではありません。


 それは仕方のないことであり、私が初舞台生の頃から応援していた生徒さんは数年間全く出番をもらえなかった、なんてこともザラにありました。


 真ん中付近に立つ生徒さんたちと、なかなか役もつかない端の方に立つ生徒さんたちのファンの数は、当たり前のように違うでしょう。


 ですが、だからと言って、自分のよく知る、好きな生徒さんたちを擁護するために下級生たちを非難する意見にはとても違和感があります。


 たくさんの人が応援したいと人を応援するために、矛先を下級生に向けるというか。そこで勝手に加害者と被害者を作りあげてしまうのとか。それでいいんですか? と勝手にモヤモヤしています。


 抜擢の少ない子や、まだ顔と名前を覚えてもらう機会の少ない下級生たちまで全員含めて、ひとつの組が構成されているのに、本当にそれでいいのですか? 何もかも、ついてこれない下級生たちのせいで、足手まといは退団してほしいなんて、そんな意見で本当にいいのですか? あなたの好きな宙組はそれで成り立つのですか?


 好きな人を守りたい気持ちというか、擁護したい気持ちは嫌になるくらいわかります。
 LINEのやり取りを見るに、態度のなっていない下級生が一部いたことも事実なのでしょう。


 しかしながら、下級生ひとりひとり大切な団員であって、それは亡くなられた方も含めてのことであり、私は特定の生徒さんたちが週刊誌でボロクソに記されるのと同じくらい、一部のファンの方々が下級生たちをボロクソに記している事実に胃のあたりが痛くて仕方ありません。


 大好きって気持ちを向けるその組において、下級生たちの存在だって必要不可欠であり、世間から劇団が非難されている中、せめてファンだけは生徒さんたちを傷つけるような発言はやめませんか……と。そんなことを感じてしまいます。



 守る方法を間違えたら、傷は永遠に増え続けていくだけです。世間からの決めつけや非難で傷つき、好きな生徒さんたちを守りたいと思う方々が、どうか、決めつけや非難で下級生の皆様を無闇に傷つけませんことを、傷つけてきた人たちと同じ穴の狢を辿りませんことを心より祈っています。



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