ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

衝撃だったショー作品について


 長年、宝塚を拝見してきて、大好きなショー作品というのは両手の指で数え切れないほどあります。
 ショーならではの高揚感、 盛り上がり、衣装の美しさ、歌いつぎ。 わたしたちはたくさんのポイントポイントで、「そのショー」のことを好きになります。


 大好きなショー作品は、 本当にたくさんあるのですが、過去に戻って、「たった1作だけ、当時のショーを観ることが出来る」というチャンスがあった場合、 わたしは間違いなく選ぶだろうショー作品があります。


 それこそ、 2018 月組公演 『BADDY (バッディ) -悪党 (ヤツ)は月からやって来る-』 です。観劇した当時は、本当に衝撃的で、脳みそがショート寸前でした。



 どうして急に過去の最高ショーをピックアップすつのかと言えば、 10月10日より NHKBSプレミアムにて、本作の放送が決定。

 しかも、 番組ゲストに「当時のトップスターである珠城りょうさんと本作で退団された早乙女わかばさん」がご出演とのことで、どうしても宣伝したく、 BADDY の魅力について記させていただこうと思いました。



 と言っても、難しいことはなにひとつ言えないのですが、BADDYを観劇した後の高揚、 中毒性、 「なんか熱くて凄いショーを観た」 と思わせてくださる、 言語能力を奪う 「楽しさ」。

 何もかもが斬新で、ユニークで、真新しい。なのに、ちゃんと「宝塚のショー」として成り立っている素晴らしさ。




 本作は、がっつりお芝居仕立てのショー作品なのですが、 登場するキャラクターの個性と物語の絡みあい方が本当に秀逸で、 「どの関係性を切り取っても面白い」 と、 それぞれのサイドストーリを見せてほしくなるほど、魅力的な登場人物で溢れています。



 一番好きなシーンは、トップ娘役愛希れいかさん演じる 「グッディ」がロケットダンスに参加する 「怒りのロケット」の場面なのですが、 「悪いことは絶対にダメだ」 と禁止する立場であったグッディが 「怒りや憎しみ」 という感情を覚え、「生というものを実感する」 という爆発しそうな心をロケットで表現するんですね。


 憎しみなんて知らなかったグッディが、だけどそういう感情のおかげで身体中に血潮が駆け巡り、生を体感する。 その力強さ、 みなぎる熱さ、人が生まれ変わる瞬間。


 その瞬間を、制約のあるショーで表現しきってしまう上田久美子先生の手腕に圧倒された日は懐かしく、そしてその「圧倒」 は、数年後の今、 画面越しでも体感することが出来ます。



「悪いことがしたい 良い子でいたい」

 歌詞の中に出てくるこのフレーズ、とっても単純なのに、とっても深くて、本当に痺れます。




 BADDY を視聴するたびに、 「月組以外でも、上田久美子先生の芝居仕立てのショーが観たかった……」 の気持ちになります。

 それだけ、 上田先生のキャラを魅力的に魅せる手腕、そしてショ一作品に仕上げてしまう能力には惚れ惚れしてしまいます。



 珠城さん演じる主人公のバッディ、愛希さん演じるヒロインのグッディ、 月城さん演じたポッキーに暁さん演じた皇子はもちろん、特に当時二番手であった「美弥るりかさんが演じたスイート・ハート」 という役は、この先何十年宝塚を観ても、「こんなに魅力的なキャラクターには出会えない」 と思ってしまうほど
には、「良さ」 がぎゅうぎゅうに詰まっています。


 ちなみに、「スイートハートの嘆き」 というナンバーがあるのですが、これが本当、魅力的な曲なので、ぜひぜひこのナンバーを聴いていただきたいです。



 「終始台本が用意された芝居仕立てのショー作品」なんて初めてのことだったのですが、 本当に最高で、いつまでも胸に残る作品で、 「全組で上田先生作演出のショー作品を観劇したかったなあ……」と。 叶わぬ夢に想いを馳せてしまいます。



 このショーに「飽きる日」なんて来ない。 そう強く思わせてくださる作品、 『BADDY』。 まだ見たことがないという方は、ぜひ今回のNHK BSプレミアムにて視聴していただけたら幸いです。


 既にBADDYが大好きな方は、 「やっぱりBADDYは最高だなあ!」の気持ちで、一緒に楽しむことが出来たらとても嬉しく思います。

 しかしながら、放送日まであと20日くらい間があるので、再来週くらいに出来るだろう録画予約忘れないように気を付けたい所存です。



 長々と記してしまいましたが、 大好きなBADDYの宣伝を最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。これからも、宝塚のすべての組にて、素敵なショー作品に出会えることを楽しみにしています。




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