ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

劇場四季の値上げと宝塚のS席の格差に対する個人的な考えについて


 2023年1月以降、予定されている未発売期間の公演に対して、劇団四季からチケット価格の改定発表がありました。
 値上げの波が、如実に舞台の世界にも押し寄せているのを感じます。


 主な要因は、やはり世界的な物価の上昇と円安の影響のようです。


 先日日銀介入がありましたが、本日も再び円安傾向となり、 1ドル=148円に。

 毎月のように身近なものが値上がりする昨今、舞台のチケット価格が改訂されるのも致し方ないことだと感じます。


 (例えば、ディズニーシーの新エリアも、当初は2500億円の予定が、資材の高騰や円安の影響により費用が3200億円に膨らむ見込みのようです)


 宝塚も例外ではなく、最近、別箱の価格に値上がり傾向が見られます。比較的チケット代に関して良心的な四季の値上がりを受け、 大劇場・東京宝塚劇場の値段がいつ価格改定されてもおかしくないと思われます。


 庶民にとって値上がりは痛手なのですが、もしも価格改定が行われるのならば、S席の範囲の見直しがあればいいな、と個人的には感じました。


 言わずもがな、S席は劇場の中で範囲が広大です。そのため、 「当たり」と「ハズレ」 という言葉もよく耳にします。


 好きな席の場所は人によりますが、極端な例だと、大劇場で、SS席真後ろのS席センブロ8列目が 「当たり」で、A席との境界線であるS席25列目は「ハズレ」。同じ8,800円でも、ここまで列に差があると「S席の中でも格差」を感じることがあるというわけです。


 ただ、宝塚の劇場は、 他の劇場に比べて、 「どんな座席でも舞台を観劇しやすいつくり」をしています。 (前方に座高の高い方が来た場合はどうしようもないのですが)


 そのため、S席後方や2階席はおろか、A席でもB席でも、宝塚は見やすく、楽しめます。 もちろん花道や大階段の上部など座席によっては見切れが発生いたしますが、それでも十分楽しめる素晴らしいつくりをしています。 


 なので、席による文句は、「前方に座った人が大きくて見えない」というものが一番多いように感じているのですが、次点あたりが先ほど述べた 「S席の格差」 だと思われます。



 「後方でも見やすい宝塚」だから文句が出にくいけれど、 「同じ値段ならもう少し前に座りたかった」 という気持ちがあってもおかしくはありません。
 特に宝塚は安いB席よりも高価な座席前方を好まれる方が多い傾向にあります。


 なので、価格改定をするならまず、 S席前方の値段改訂が望ましいな、と個人的には思います。


 前方S席は価値があるので、 夢組などでも手数料を支払って前方S席を狙うプランがありますし、需要は見込めるので、「S席+」 のような名前で(ネーミングセンスがなくてすみません)、通常のS席より1000〜1500円ほどプラス価格というのが、値上がりに対して一番受け入れやすい改訂かなあ、と個人的には思いました。


 大劇場の場合、 SS席とS席の間には3700円の差が、東京でも3000円の差があるので、その改訂は可能だと思われます。


 もしくは、平日と土日祝のチケット代に差をつける、あたりですかね……。これならば、需要の高い土日祝のチケットが取りやすくなるメリットもあると思うのですが、やはり「何を値上げするか」というのは難しい問題です。



 本当は値上げなんて生じないことこそが庶民にとっては嬉しいことなのですが、資材輸入や海外ミュージカルの著作権使用料等の費用上昇、 舞台のクオリティ維持と版権ミュージカル実現のためには、 必要な値上げが差し迫っているな、と感じます。


 そもそも、 宝塚はチケット代が良心的です。B席ドセンなんて、あの満足度で3500円。これぞコストパフォーマンスの鏡です。

 学生にとっても見やすい価格設定ではあってほしいのですが、 クオリティ維持のためにも、値上げはやむなしかなあ、と。四季の価格改定の真摯な文章を読んでそう感じました。(値段が上がっても学割などが続けば幸いです)



 価格改定については、批判や嘆きもつきまといます。
 ですが、円安問題だけでなく、コロナによる公演中止などで宝塚の「得られたはずの利益」が失われたことは確かだと思います。


 このご時世、財布事情が厳しくても、宝塚を支えるために価格改訂について肯定的に捉えてくれる人たちは多いと思うので、どうか 「価格の改訂ヶ所」 だけは、需要に見合ったものになればいいなと感じました。



 世界情勢の厳しさは続きますが、これからも宝塚歌劇団が時代に合わせて発展していきますことを心の底より願っています。



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