ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

月組人気と今回のラテンショーに対する不安について


 本日、月組公演『応天の門』および『Deep Sea -海神たちのカルナバル-』の一般販売がありました。


 友の会先着順方式もあっという間でしたが、一般販売も座席はあっという間の完売でした。


 月組の皆様、座席チケット完売おめでとうございます! 現時点にて、平日の立ち見のみ若干チケットが残っています。大劇場は立ち見席でもかなり楽しめるので、体力に自信のある方はおすすめです。


(※本日というわけではないですが、大劇場公演は団体ツアーの少数戻りなどが出現することが多々あるので、上手くチケットがゲット出来なかった人は、ぜひ諦めずに毎日チケット販売状況を覗いてみることをおすすめします)


 新人公演のチケットをゲットしたくてわたしも挑んだのですが、本日は惨敗してしまいました……。無念ですが東京新人公演のライブ配信があることを祈ります。



 はてさて、わたしはお芝居ショー共に本公演をとっっっても楽しみにしているのですが、今回のショー『Deep Sea -海神たちのカルナバル-』に対して、ほんの少し、不安視している側面もありまして。


 それは黒塗り、いわゆるブラックフェイス問題として取り上げられるかどうかなのです……。(※ ブラックフェイスとは、黒人以外の人が肌を黒く塗るなどの化粧などを施し、黒人の外見を誇張して表現する行為のことです)





 花組のラテンショー『Cool Beast!!』にて、キャストボイスで使われた「黒塗り」という言葉が差し替えられ、本番でも日焼けした程度の薄いお化粧になっていたことは皆様の記憶に新しいのではないでしょうか。


 ここ数年、黒塗りという表現は、日本の中でもタブーと認識されています。その理由を知れば知るほど、タブーの重みを実感できると思います。


 もちろん、宝塚のショーで肌を黒く塗ることにこのような悪意はないことは分かっていますし、「ラテンショーでの黒塗り」は人種を意識したものではなく、ドーランの濃さの話であり、熱い熱いギラギラ感をイメージしたものだとも分かっています。

 熱い熱いギラギラ感をイメージしたものだとは分かっていますが、それが宝塚ファンではない方に通じるかと言えばどうでしょうか……、と個人的には深く考えてしまいます。


 というのも、「差別意識は全くない。」という言葉は世界的には通用しません。


 誰かを傷つける意図はない、差別の意図はない。そういう言葉は、いざ問題として扱われたときに、通用しないセリフになります。


 こういうタブーが表現を窮屈にさせる。突き詰めていったら何もかもが制限され、何も出来なくなってしまう。こういう意見が宝塚の伝統を途絶えさせる。さまざまな批判があるかもしれませんが、それでも人が傷つくことはしてほしくありませんし、日本だけでなく世界に向けても宝塚という文化を発信したいならば「マナーとしてそういう歴史を考慮する必要がある」と思います。


 また、わたしは今回の月組のラテンショーをとても楽しみにしているからこそ、回避できるはずの歴史的側面の問題で月組の皆様を批判のもとに晒したくありません。



 熱い熱いギラギラは、花組『Cool Beast!!』の日焼け程度のお化粧でも充分感じることが出来たので、月組『Deep Sea -海神たちのカルナバル-』も同じような日焼け程度のお化粧で、そういう表現に留め、たくさんの人が心から楽しめるエネルギッシュなラテンショーになって欲しいな、と感じます。



 想像以上に世界は広く、それぞれの国に刻まれている歴史は深く分厚いです。現代はネット等を介して、世界のあちらこちらを近い場所に感じることが出来ますが、だからこそ、必要な配慮もあります。


 宝塚の熱い熱いラテンショーが好きだからこそ、その文化が世界に適応しながらこれからも続いていくように、今回は上記の件を記させていただきました。


 少し重たい話を記しましたが、月組公演『応天の門』および『Deep Sea -海神たちのカルナバル-』が本当に本当に楽しみで楽しみで仕方ないことには変わりありません。

 どうか、本公演が新人公演含めて東西完走出来ますことを、月組生ひとりひとりが輝く公演になりますことを心の底より願っています。


にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村