昨日に引き続き、有難いことに本日も月組宝塚大劇場公演『応天の門』『Deep Sea －海神たちのカルナバル－』を観劇させていただきました。
昨日は初日だったこともあり、情報量の多さに頭がパンクしそうだったのですが、お芝居とショーともにどこで何が起きるか分かって観劇できる２回目は雑念を取り払ってさらにしっかりと観劇することができました。
１回目でもかなり楽しくて興奮したのですが、２回目の方がお芝居もショーもより楽しめましたし興奮しました。
特にお芝居は「原作未読派の人にも分かる作品だったか」という部分が知りたくて、客観的に観劇したのですが、回想突入のタイミングが上手くて十分分かりやすい内容になっていたと思います。
順を追って物語は進みつつ、分かりにくい和歌は映像に映し出される。藤原のややこしい相関図も「妹」などと登場人物たちが言ってくれるので、いつかのタイミングで（兄妹なのか〜）などと分かるつくりになっていました。
いや〜純粋に田渕先生凄いと思います。
ただ、道真は原作の百鬼夜行時点では唐の憧れを持ち続けたままなので、海乃さん演じる昭姫とのやりとりの最後あたりのセリフはあんまり好ましくなかったなと感じましたが、「宝塚版での応天の門の続編はもうないよ」というメッセージでもあるんだろうなと感じました。
まだ物語が続くかのような終わり方だったで、「このキャスティングばっちりの最高のメンツで続編というか原作のお話を全話観たい」という叶わない願いを抱いてしまったのですが、それだけキャラクターたちの動かし方が月組生全員絶妙で、本当にお見事でした。
いや、本当にキャラクターたちのクオリティが凄かったのですよ！
どの角度から観ても月城さんの三白眼が分かりますし、淡々としたツッコミがとても似合っていて、それでいてまだ少年の役柄なので可愛らしさもありました。
海乃さんの頼りになる昭姫も大人びた佇まいやらなにやら完璧に似合っていましたし、鳳月さん演じる業平の、女の前で良い格好しいのコミカルさと色男っぷりがたまらなく格好良かったです。（今回の鳳月さんのソロが、とっっってもロマンチックで素敵で大好きです）
そしてわたしは原作で藤原基経（ふじわら もとつね）が大好きなのですが、風間さんがまあ〜素敵に演じてくださっていて感無量でした。得体の知れない冷酷な男の勝ち誇った顔や一寸ばかりの哀愁など、妖しさがとても素敵で虜でした。迫力ある歌唱もとてもゾクゾクしました。
原作で好きな人第二位が礼華さん演じる藤原常行なのですが、原作以上に格好良く、そしてどこか色気がありつつ、礼華さん特有のやさしい声色で妹思いの本当に素敵な男に描かれていて、一番宝塚アレンジがあったなという気がしました。
白梅演じる彩さんも声が聞こえてくるだけで可愛らしく、「菅三殿〜！」が口癖な長谷雄演じる彩海さんは本当に何をやらせても上手くて、とっても頼りになるなあと惚れ惚れしてしまいました。
今日は時間がないのでキャスト別感想はまた後日記しますが、本当に大満足のキャラクター造形美と魂とクオリティに胸いっぱいになりました。
ロマンス要素は少なめではありましたが、それで娘役さんの出番が少ないことはなく、むしろ昭姫の店に勤める娘役さんたちはたくさんのダンスナンバーもあって見応え抜群でした。
ただ、冒頭付近で壮大な映像と大きな音楽とともにナレーションベースで「平安京は門によって護られ〜」という説明があるのですが、そのナレーションが聞き取りにくいかな、と個人的には感じました。
音量を調節しても門の名称なども含めた少し難しさのあるナレーションなので、聞き取れずに気になっている方は原作の一話に記してある文章をお読みいただけたらほぼニアリーイコールだと思います。
何はともあれ、今の月組で応天の門を舞台化してくださり本当にありがとうございましたの気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます。
そしてショー『Deep Sea －海神たちのカルナバル－』は、2回目、ますます楽しむことができ、主題歌がもう明るくて楽しくて2回目にしてすでに口ずさんでしまいます。ディ〜プシ〜♪
まあ、改めて観ても衣装については好みじゃないものが多くありすぎるのですが、それは稲葉先生のショーの時点で分かっていたことなので、覚悟ができていましたし、中詰の衣装は比較的好きなタイプの衣装だったのでホッと胸を撫で下ろしました。
（でも欲を言えばやはりお衣装はうっとりするような素敵なものが多い方がいいのですが、まあラテンショーなので吹っ切れます）
お祭りのような健康的な明るさがクセになる本作、やっぱりどうしても礼華さんと彩海さん中心の下級生爆踊り場面を観ていただきたくて……。
映像や舞台装置に頼らずシンプルな格好良さと月組下級生たちの力だけで織り成すひと場面はそれはそれは熱くてスマートで格好良くて、それでいてエネルギッシュで若さ弾けていてどのリフトも素晴らしくて素晴らしくて素晴らしくて。
は〜思い出すだけで格好良くて素敵すぎて幸せな気持ちになります。
全員本当に素敵だったのですが、特に菜々野 ありさんのダンスが絶品だったので、ぜひともあの素晴らしさを堪能していただけたら幸いです。
また、中詰の銀橋渡りがソロ意外だと「英さん・結愛さん・蘭世さん」「蓮さん・白河さん・きよらさん」「夢奈さん・彩さん」の組み合わせだったのですが、どの組み合わせも大好きが詰まっていて本当に幸せでした。なんかもう本当に幸せです。
あとお芝居でもショーでも瑠皇 りあさんが輝きに輝かれていらっしゃったので、絶対に次の新人公演主演を担わせたいの気持ちでいっぱいになりました。月組プロデューサー様よろしくお願いいたします。
歌でもダンスでもコーラスでも、もう上から下から右から左からありとあらゆる場面で月組生が大活躍していて本当にカーニバルでした。このショーの魅力にダイブしてしまったので、毎日摂取したいのですが、次の観劇日までなんとか初日映像を頼りに生き延びたいと思います。
ということで、2回目の月組公演も本当に楽しかったです！
上級生から下級生に至るまで、月組の皆様が丸ごと大好きという気持ちが高まりまくりました！
胸いっぱい元気いっぱいになる素敵な月組公演『応天の門』『Deep Sea －海神たちのカルナバル－』が、新人公演含め東西完走できますことを、月組の皆様が元気と健康に恵まれ続けますことを、退団者の皆様が悔いなく大階段を降りて来られますことを心の底より願っています。
月組の皆様、素敵な時間をありがとうございました。次の観劇日もとても楽しみです！
