ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

現月組体制のショーに対する指摘について思うこと


 先日、念願だった桃歌雪さんのエトワール回を月組東京公演にて観劇することが出来たのですが、あたたかくて伸びやかで、どこまでも深いところで響く美しい高音が劇場を包み込むような、安定感のある歌声が抜群に素晴らしくて、幸福感でいっぱいになりました。


 これにて、今回の初の試みである「5人のエトワール役替わり」を無事コンプリートすることが出来たのですが、5人それぞれ、誰ひとりとして被らない、だけれどもそのどれもが素晴らしすぎる歌声に夢見心地でした。桃歌さん、天愛さん、白河さん、きよらさん、咲彩さん、素敵な歌声を本当にありがとうございました! 


 5人もの月組の娘役さんたちがそれぞれエトワールを立派に担い、もう本当に頼もしい限りなのですが、上級生から下級生まで、男役・娘役問わず、本当に頼もしくて個性的なジェンヌさんが勢揃いしている現月組体制。


 月組本を読み込むことによりますます現体制の月組への愛が大きくなっている今だからこそ、ちょっと言いたいことがありまして。


 いつか言いたいなあでもわざわざ言うのもなあ〜とモヤモヤしていたことを、現月組体制への愛が膨らむ一方の今、あえて言わせていただくのですが、そんなにも、今の月組のショーって駄目ですかね?


 というのも、現在の月組は、今すぐショースターを加入させなきゃやばいとかそんな手厳しいことを当たり前のように言う人をたまに見かけます。


 わたしはそのたびに、「今の月組のショーには価値がない」みたいに聞こえては、なんだか攻撃をされているような気分になって、勝手に心にグサグサくるのですが、それって決して宝塚ファンの総意ではないと思うんですよ。

 少なくとも、わたしは全くそんなふうに感じたことないので、今回はちょっと、その話をさせていただきたいと思います。



 例えば、今の月組の真ん中に立つ月城さんと鳳月さんと風間さんといった男役さんたちは、確かに「ダンスが一番得意!」といったタイプではないです。それぞれお芝居だったり歌だったりの方が得意だろうなというのはもちろんその通りだと思います。


 でも、だからって、なんで今のままじゃ成り立たないかのようなジャッジをくだされなくちゃいけないんだろうとモヤモヤします。

 モヤモヤする理由はひとえに、わたしは今の月組のショーが大好きだからなんで、今の並びが大好きだからなんですよね。

 今の月組でしか味わえない、大人っぽくてノーブルでクールでだけど熱い、みたいな。品があって麗しくてだけど力強さもあって全員が同じ方向を向いているような、とにかく今の月組メンバーで織り成す心地よいショーが大大大好きなんですね。


 だから、今すぐショースターを投入しなきゃ! みたいなことを記されると、なんでこの人はわたしが大好きな今の月組の体制を認めずに崩そうとするんだろう、とヤキモキしてしまいます。


 今の月組、例えばトップコンビ・二番手・三番手が現状のままって、本当に何作品かしかないものなんです。
 宝塚は数年でがらっと変化があって、それはひとえにトップコンビ・二番手・三番手が変わりゆくことが大きな要因です。


 つまるところ、今すぐ加入させなきゃ! みたいな発言があってもなくても、「貴重な今」は、必ず数年後、なんなら今年にでも変化があるものなのです。


 だからもう、「今しかない大切なこの瞬間をモヤモヤさせずに楽しませてくれ!」の気持ちでいっぱいです。


 だって、今の月組の真ん中メンバーの誰かが退団する時にだけ、手のひらを返したように、いややっぱり今の月組はお芝居だけでなくショーも良かったよね、とか。そんなふうなことを後から言う人もいるかと思うのですが、それではもう遅くて、宝塚は本当に「今」が大事なんです。


 なので、今の月組のショーの形が狂おしいほど大好きな人がいる。今の月組体制のショーを何度も観劇したい人がいて、大事にしたい人がいるってことも、「今の月組はショースター不足だから今すぐにでも誰か加入させなきゃ!」みたいなことを永遠に囃立て続けてくる人たちにはちょっと知っておいてほしいなと思います。
 

(そもそもショースターって個人の価値観によって左右されるもので、全員一致じゃないわけで、「今の月組にはいない」って決めつけられているのがもうモヤモヤなんですよすみません)



 その組を象徴するのはトップスターであり、今の月組のトップである月城さんは確かに「わたしがわたしが」と前に前に出るタイプではないですし、それがトップスターとしてどうなのかと思われる方もいらっしゃるとは思うのですが、月城さんのモットーである、「上級生から下級生まで、みんなで一丸となってつくりあげる舞台」って、本当に味わい深くて、お芝居でもショーでもひとりひとりがイキイキと輝いていて本当に素敵で、こういう組体制も素敵じゃんの気持ちでいっぱいです。


 とにかく、わたしみたいに、今の月組体制のショーが大大大大大好きな人たちもいるよ!ってことを、ちょっとここに記しておきたかったので、わたしはこれからも今の月組体制のショーを存分に楽しませていただきたいと思っています。



 価値観や感想なんて個人の自由なのに、ちょっとモヤモヤした話を大人気なく披露してしまいすみませんでした。

 ただただ、わたしは今の月組のショーが大好きで、心地が良くて、観た後は「明日からも仕事頑張ろう」って思えるほど幸せな気持ちで満たされまくるのでね。今の月組体制のショーはわたしに刺さりまくるのでね。そして、そう思っているわたしみたいな人って結構いるんじゃないかなあ〜と思っているのでね。どんなに悪く言われようと、大好きな気持ちをこれからも大切にしていきたいと思いますし、言葉にしていきたいなと思います。


 それでは、そんな月組の魅力がぎゅうぎゅうに詰まった最高の組本『ザ・タカラヅカ VIII 月組特集』は本日発売されましたので、皆様ぜひ、手に取っていただけましたら幸いですし、今をしっかり楽しんでいただけましたら幸いです。


 最後に、月組応天の門』『Deep Sea -海神たちのカルナバル-』東京宝塚劇場公演もいよいよ折り返し地点。月組の皆様スタッフの皆様が元気と健康に恵まれ続け、このまま大千穐楽まで完走出来ますことを心の底より願っています。


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