ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

そろそろ言ってもいいですかね


 月城さんが表紙を担った anan 発売日からはや12日。


 ネタバレを考慮して詳しく話すことができませんでしたが、本当に本当に素晴らしいインタビューだったんですね。そして発売から1週間以上立ちましたので、そろそろ、そのインタビュー内容について語ってもいい頃合いかなと思いまして。


 ということで、インタビュー記事を一部抜粋しながら大好きな現体制について語らせていただきますので、まだ読んでいない方などはお控えください。













 まず、現体制に欠かせない月城さんのインタビューですが、退団を発表するまでは、周りに退団やさみしさを感じさせないよう振る舞わないといけない、動揺することなく潔く辞めていかなければいけないと思い込んでいた月城さん。


 けれど、明日海さんのananインタビューを読み、『寂しい気持ちになっていいんだ』と気づけて楽になったようです。


 もうこの辺りから月城さんの責任感と真面目さが如実に現れていたのですが、その結果として、

 『気持ち的に少し余裕が生まれたのか、組のことや下級生のことにこれまで以上に気づけるようになって。今は退団までに自分ができることがあればしてあげたいと思っています』の回答……。


 は〜〜〜。月城さんに感動することは、稽古場レポートでも梨花さんに「退団までに何か月組のために残せたらな」と語っていて、どんな映像やインタビューを拝見してもブレがない一貫性なんですよね……。


 本当に何かを考えることに真摯であり、そして聡明であり、なおかつ自分本位ではなく自分の役割は何なのかについて向き合うところが……もっと自分本位になってもいいよと言ってあげたくなりますが、きっと、「月組のために役割を果たすこと」こそ、今の月城さんが望んでいることなんだろうなと感じます。



 『自分が目指したのは、組としての完成形ではなく、みんなが伸び伸びやれる環境の中、少しでも組をいい状態にして次に渡すということ。自分の身の程を考えたとき、今後が楽しみだと思ってもらえる組にならなければ、私が今の立場になった意味がないと思っていました』


 『今後が楽しみだと思ってもらえる組にならなければ、私が今の立場になった意味がないと思っていました』の重みですよね。


 月城さんは、トップになった喜びよりも、月組のトップになったことへこ責任を常に考えていることは、さまさまなインタビューから伝わってきていました。こんなふうに自分のことより優先するものがハッキリしている月城さんだからこそ、「この人を世界で一番幸せにしてあげたい」と思ってしまうんですよね。本当に、世界一幸せな気持ちで退団させてあげたいです。



 そんな月城さんから見た月組の印象は『すごく真面目』。これは就任した頃のインタビューでもその後もことあるごとに月城さんがおっしゃるワードです。


 『それ(真面目)はいいことではあるけれど、些細なことで自分はダメだと落ち込んだり、ちゃんとやらなきゃと思いすぎてしまったりもする』


 月城さん自身も、真面目がゆえに苦しかった時期があったようなのですが、『やはり一番は、自分は何が楽しくて舞台に立つのか忘れないようにすることだと思っています。 楽しいばかりではダメですけれど、舞台に立つことが好きで楽しいからここにいるんだということを忘れないでほしいと思っています』



 うんうんうんうん。頷きながら泣いてしまうのですが、ジェンヌさんたちが楽しく舞台に立ってくれることがファンとしては何よりなので……そして月組生がたっっっのしそうに舞台に、芝居について語る今の月組。やっぱりもう今の月組が丸ごと愛しくて仕方ありません。




 海乃さんはインタビューでノンストップ月城さん語りをされていました。私は初舞台生の頃から海乃さんのことが大好きなのですが、やはりファンとしても、海乃さんは「ラスパ前とラスパ後」というより、月城さんとの関わり合いでの変化が大きかったと感じでいます。


れいこさんはご自身で輝けるにもかかわらず、ひとりではできない、誰かと作り上げる中で生まれてくるものを何より大事にされていらっしゃる』


『ご自身がお芝居をしている場面でも、今日は誰々がこうだったと気づかれることが多くて、全身に目がついているのではないかというくらい。それだけ五感すべてを働かせて舞台に立たれているのだと思うのですが、それでいながら役としてすごく自然体でいらっしゃる。 本当に役者さんになるために生まれてきたような方だと思います』


れいこさんとご一緒して、お芝居ってこんなにも繊細に感じて作るものなんだと驚いたんです。ただ私にはまだそれができなくて、何回も諦めそうになる中、何度も私の手を引っ張って、できるまで付き合って稽古してくださいました。全公演、あそこまで集中力を切らさずに千秋楽までやり切った作品(ラスパのこと)は、初めてだったのではないかと思います』



『千秋楽まで、毎日ベストを更新する公演を目指したいです。……ただ、自分の退団はともかく、れいこさん月組が終わってしまうということが寂しいです。れいこさんのあの芝居の積み上げ方を、もっともっと多くの人に近くで見て学んでほしいと思いますし、それを知っているタカラジェンヌが多ければ多いほどいいと思うんです』



 あの、ひとりでいることが大好きだった、内側に内側に感情が向きがちだった海乃さんが、誰かにこんなに懐き、尊敬し、熱く語る日が来るだなんて私は本当に泣いてしまうんですよ……。クールに見えるあの海乃さんがこんなに心を開いている……。がむしゃらに食らいついている……。これがどれだけ尊いことか……。月城さん本当に、海乃さんに出会ってくださってありがとうございます。


 月城さんに出会わなければ、月城さんが悩んでいる海乃さんにあの言葉を掛けてあげなければ、海乃さんがとっくに退団してしまっていることを知っている身としては、もう本当に感謝と奇跡に泣くしかないのですが、私は本当に誰が何と言おうと月城さんと海乃さんのトップコンビが大好きです!!!!!




 そして鳳月さんはそんな二人に対して、『ふたりの空気感を感じ取りつつ、その時どきに変化する関係性を楽しみながら見守っていたところはあるかもしれません』。これなんですよね。鳳月さんがそうやって楽しみながら見守ってくださっているのがもう本当に本当に本当に大好きで……。



 今の月組は『みんなお芝居が好き』とおっしゃる鳳月さん。

 『とくに最近の月組は、「今日の公演はよかったね」で終わらせず、今日はこうだったから次はこうしていこうと、一回一回を踏み締めて次に進んでいこうとする感じがあって。悩むこともありながらも、その芝居を追求していく過程自体を楽しんでいるのではないかなと思います」


 鳳月さんの目から見ても月組生たちが楽しそうなのが……もう本当に、なんかこう、すごくすごく、私は嬉しいんです。


 次期トップに就任が決まった鳳月さんですが、いろいろ考えるようになったのは月城さんと海乃さんのプレお披露目公演のときのようです。


 『私自身は下級生のときからスターとしてやってきた人ではなかったので、あまりそこにこだわりを持たずにきたんで
す。それよりも自分が素敵だと思う男役を追求して、自分自身に合格が出せるところまでは宝塚で頑張ろうと思っていて。』


 『でも、トップスターさんの隣に立つというしっかりとした立場を初めていただいて責任感が生まれ、それまでは自分のことだけ考えていたのが、組としてどうやって公演を成立させていくかとか、組の全体のこととかにも目を配れるようになった気がします。それによって、逆に自分が目指すものがはっきりしましたし、責任を持って過ごすことによって、毎日がより充実して感じるようにもなりました』


 
 自分が素敵だと思う男役をとことん追求し続けてきた結果、素敵すぎる男役になっている鳳月さんですが、やりたいことがはっきりしている月城さんの考えに感銘と刺激を受けながら、トップになる準備や責任をしっかり積み上げてきたこと、本当に尊いことだと思いますし、月城さんのバトンを受け取るのが鳳月さんでよかったと。私は心の底からそう思ってしまいます。



 すべてを記すわけにはいかないので、本当に御三方のインタビュー内容を一部抜粋したものにはなりましたが、もう本当にこれ以外にも心に刺さる内容ばかりなので、ぜひ手にとってもらえたらいいなと思います。



 あーーーなんか本当に、本当に今の月組が大好きなんですよね。


 今回の演目で退団する彩音さんが 「私の中で黒燕尾は月城さん。 下級生の頃全国ツアーで極意を教えてもらって、すごかった。 まさかその方と一緒に退団できる日が来るなんて」 とタ
カニュのトークで話していたり。

 稽古場情報のショー編にて海乃さんのお手伝いをしている蘭叶さんが「さみしいけれど、 海乃さんの元で少しでも勉強して、あんな素敵な娘役さんになりたい」と答えていたり。


 なんかこう、いろんな月組生の言葉ひとつひとつ、思い出ひとつひとつに簡単に泣いてしまうわけですよ。



 キャスボも全員分公開され、 花組も千秋楽を迎え、ああ、 本当に、いよいよ月城さんや海乃さんの退団公演が始まってしまうんだな……と実感しています。5日後、私は月組初日を見終わってるんだなあと思うと、なんか居ても立っても居られない気持ちになります。ananのインタビュー内容を取り上げたくなるくらいには、居ても立っても居られない気持ちになっているわけです。



 最後まで月組に何か残せるものはないか。そんなことを考えてくださる今回の尊き退団者の皆様が、舞台人としても人としても本当に大好きなのですが、 彼女たちが最後の日、 良い笑顔で晴れやかに卒業できるような、そういう最高に素敵な公演になったらいいなと思いますし、110 期生にとっても一生の思い出に残ろうような素晴らしい初舞台公演になりますように。



 初日が近づくことがいつもはとても楽しみなのに、 初日が来てほしくないこの複雑な寂しさを抱えながら、 大好きな今の月組の集大成公演を、 わたしも悔いなく観劇したいと思います。




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