ワッフルと宝塚のブログ

宝塚がある世界に乾杯

【宙組】 引っ掛かっているこれからのことについて



 ご遺族との合意書締結からおよそ一週間。 宙組公演見合わせ発表からはもう少しで一ヶ月が経とうとしています。


 そんな中で、 私にはずっと引っ掛かっていることがありまして。


 というのも、合意書締結において、劇団側も会見を開き、その中で今後の宙組公演に対する見通しを答える場面がありました。

「少しでも早い段階で報告できるようにしたい」「今後、時期がきたら公演を再開させたい」 「年内、 遠くない将来には宙組公演を再開させたい」

 会見全体を見るに、以上のような回答をしていましたように記憶しています。


 いや、うん。 これからの宙組に対して、まだ確定的に決まっている何かはないってことは伝わってくるんです。


 でもさ、じゃあさ、 公演見合わせ発表のとき、もっと違う記し方できなかったんですかね。


「上演作品『宝塚 110年の恋のうた』 『FINAL FANTASY XVI 』 を変更のうえ、公演初日を変更させていただきます。」 って書き方だったじゃないですか。

 「公演初日を変更させていただきます。」 って書き方は、設定されている日程の中で公演初日がズレるけれどその期間内に実施されると受け取る人が多かったと思うんです。 (現に私がそうでした)


 ですが、会見では、 「次の大劇場公演から再開」 と言わずに、「年内」という言葉を用いました。

 年内って言っても、 5月に公演できるのと、秋冬に公演できるのとでは下級生たちはもちろん、こちらの心持ちもまるで違います。

 こうやって曖昧なニュアンスを使い続けることで、誰に何の得があるのか私にはまるで分かりません。


 公演再開するに当たって、「ハラスメント講習や組ルール変更などをしなければいけないから、次の大劇場とはいかないけれど年内には公演再開を目指す」 なら心から納得するんですけど。 しかしながら会見を聞いているに、そういうわけでもなさそうで。 (どのみち再発防止策は徹底してもらわなければ困りますが)



 私は、この曖昧なニュアンスの原因について、「現宙組体制で公演を再開させたいから、それで大丈夫か貸切主催やスポンサー関係等に確認をとっている状況」だからなのかなと勝手に感じています。


 スクエニさんのFF16 上演が不可能になったように、 いろんな貸切主催やスポンサーが合意書締結があってもなお、現体制の宙組公演再開に対して NO を突き付ける可能性はあると思うんです。
 そのあたりの大人の話合いが進んでないから、時期すら曖昧にぼやかしているのかなと感じてしまうんですよ。


 現体制での再開を目指すなら、 公演再開が一筋縄ではいかないのは私たちファンですらなんとなく理解できます。だから 「年内」とか、予定のスケールを大きくして誤魔化すのも分かるんです。


 ですが、それを理解していてなお、上層部の方々が 109期生をはじめとする宙組下級生たちに対して未だに何の救済措置も取らないのはマジで何事なんですかね???


 現体制続行というすんなり公演再開出来なさそうな茨の道を選んだのだからこそ、劇団はすみやかに下級生たちが舞台に立てる方法をちゃんと模索すべきだと思うんですが違うんですか???


 「宙組生たちは今任意でレッスンを受けてる」とか。 「公演をやりたいメンバーもいる」とか会見でおっしゃっていましたが、 3/31 に退団をしなかった宙組下級生たちは、少なくとも「舞台に立ちたい」はずです。


 仮に、予定されていた宙組大劇場・東京の日程が短縮になったとしても、その期間に宙組公演が実施できるならまだ良いです。

 しかしながらもしも「その見通しが立っていない」 のならば、一刻も早く下級生たちだけでもバウなり他組に出演させてあげようとか考えてくれる上層部はこの期に及んでもいらっしゃらないのでしょうか。


 凪七さんが主演で雪組生が出演する『39 Steps』 のように、専科さんが主演で宙組下級生たちが一緒に出演できる作品とか、そういうのを回せてあげるのさえそんなに難しいのでしょうか。


 劇団の偉い人たちがここまでの長い期間ご遺族に真摯に向き合えなかったのだから、下級生たちにも真摯に向き合えないのかもしれませんが、人気や知名度のある上級生たちだけが宙組の生徒というわけではなく、 宙組の下級生ひとりひとりが、 私たちにとっては大切な生徒さんだということが本気で伝わってほしいです。


 だって、 パガファンだけでなく、 今回の大劇場・東京も日程が吹っ飛ぶと、 宙組下級生は2度も新人公演の機会を失います。


 劇団はこの半年の期間、 「宙組全体ではなく、とりあえず動ける宙組下級生たちを活かす道を舗装してあげるべき」 だったんです。 しかしながら、 劇団の 「あわよくば感情」 のせいで、宙組全体で公演をしようとし続け、無関係に等しい宙組 109期生たちさえ舞台から遠ざかり続けてきました。


  この半年間、「こんなに長引くとは思わなかった」 「こんなに事が大きくなるとは思わなかった」という劇団の甘い考えが透けて見えるようでした。そんな頼りない考えの結果、宙組109期生たちはまったく舞台に立てていません。これは、本当にひどいことだと思います。


 こんなにイレギュラーな事態なのに、 臨機応変な対応ができない劇団にはまたがっかりさせられているのですが、「少しでも早い段階で報告できるようにしたい」とおっしゃったのです。明日には宙組 109期生たちが喜べるような、そういうお知らせがありますことを心の底より願っています。



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